国分寺のお散歩スポット14選!自然も多く居心地の良い街を360写真付きで紹介

国分寺の魅力

お鷹の道の風景

国分寺は東京都の西部、JR中央線で新宿から約20分ほどの場所にある街です。(今回は、国分寺市全体ではなく、国分寺駅周辺のエリアについて紹介します)

1970年代から80年代にかけては同じ中央線沿いの『高円寺』と『吉祥寺』とともに『三寺』という呼び名で若者から人気を集めたエリアでした。しかし、高円寺や吉祥寺が今でもサブカルの街や住みたい街として人気を博している一方、国分寺は少し地味なイメージを持つ人が多い街となっています。

ただ、だからこそ人によっては居心地が良く、混雑することも少ない隠れた魅力がたくさん残っているエリアと言えるでしょう。

都心から20分ほどと交通の便が良いにも関わらず自然が多く残っている他、地名の由来となった奈良時代に建てられた国分寺も現存しているなど見どころも多いので、週末の空いた時間にのんびりとお散歩を楽しむには最適な街です。

国分寺でのお散歩は歴史や自然、文化を一度に楽しむことができ、手軽にちょっとした観光気分を味わえます。

なお、国分寺駅の北口側は商店街が充実していてショッピングや食べ歩きを楽しむのに適していて、反対の南口側には殿ヶ谷戸庭園やお鷹の道など自然を感じながらのんびりとお散歩を楽しめるスポットが充実しています。

国分寺のお散歩スポット14選

殿ヶ谷戸庭園

殿ヶ谷戸庭園は国分寺駅から徒歩2~3分の場所にある、自然豊かな回遊式庭園です。自然の地形を生かした美しい庭園で観賞価値が高く、国の指定文化財のひとつである名勝にも指定されています。

始まりは実業家の江口定条の別荘として大正2年~4年にかけて作庭された庭です。その後、三菱財閥創業家の岩崎彦弥太が買い取り追加整備されるなどを経て、昭和49年に東京都が買い上げ、一般の人も鑑賞できる有料の庭園として整備されました。

園内には様々な木々が植樹されていて、都会の喧騒を忘れさせてくれる静かで落ち着いた雰囲気となっています。特に秋には赤く色づくイロハモミジは目を見張る美しさで、紅葉シーズンに国分寺でお散歩を楽しむなら必ず立ち寄りたいスポットです。

殿ヶ谷戸庭園の基本情報

  • 住所:東京都国分寺市南町2-16
  • 電話番号:042-324-7991
  • 料金
  • 一般:150円
  • 65歳以上:70円
  • 開演時間:9時~17時
  • 公式サイト

お鷹の道

お鷹の道は、都会の喧騒を忘れさせてくれる素敵な散歩スポットです。国分寺駅から徒歩15分ほどの小川沿いに整備された遊歩道で、自然と調和した古き良き時代を思い起こさせるような小道が全長約350メートルほど続いています。

お鷹の道の名前の由来は、江戸時代に徳川家の御鷹場に指定されたことにあります。現在その御鷹場としての面影はありませんが、小川沿いには四季折々の花や木々が彩りを添え、のんびりと散策するのに最適なスポットとなっています。

なお、小川はハケの湧水を水源としているため、とても澄んだ水が流れています。カワニナという綺麗な水でしか生きられない貝が生息し、以前はホタルも見られました。

お鷹の道は都会に住む人々にとって癒しと安らぎを与えてくれる場所です。日常から離れて自然と触れ合うことで心身ともにリフレッシュできるでしょう。国分寺でお散歩を楽しむ際は外せないスポットです。

お鷹の道の基本情報

  • 住所:東京都国分寺市東元町3丁目・西元町1丁目
  • 電話番号:042-325-0111 内線393(こくぶんじ観光まちづくり協会)
  • 公式サイト

おたかの道湧水園

先に紹介した『お鷹の道』の北側に設けられた有料の公園施設です。園内には市重要有形文化財に指定される『江戸時代後期の長屋門』や『明治時代後期の倉』が残されている他、武蔵国分寺跡資料館などもあり、国分寺の歴史について体感できるスポットとなっています。

また、2009年に開園した比較的新しい公園にも関わらず、園内は自然豊かな場所となっていて、季節ごとに植物が織りなす景観を楽しめる公園です。

有料の施設ではありますが、国分寺の歴史に思いを馳せたり、自然を感じて癒やさることができたりと、訪れる価値の高い国分寺の新たな名所と言えるでしょう。

おたかの道湧水園の基本情報

真姿の池湧水群

先に紹介したお鷹の道のすぐ近くにあり、昭和60年にはお鷹の道とともに環境省選定名水百選にも選ばれた湧水群です。

『真姿の池』という名前の由来は、西暦848年(嘉祥元年)にまで遡ります。当時『玉造小町』という絶世の美女がいたのですが、皮膚病を患ってしまいました。皮膚病に苦しめられた玉造小町は、病気平癒の祈願のため国分寺にお参りを始めました。21日目のお参りの際に一人の童子が現れ、この池で身を洗い清めるよう言い残したそうです。その通りにすると病気が治り元の美しい真の姿を取り戻したと言い伝えられています。

現在池には弁財天が祀まつられていて、病気治癒のご利益があると言われています。

また、名水百選にも選ばれるだけあって清らかな水が流れていて、散歩をするだけでも癒されるスポットとなっています。

真姿の池湧水群の基本情報

  • 住所:東京都国分寺市東元町3丁目・西元町1丁目
  • 電話番号:042-325-0111 内線393(こくぶんじ観光まちづくり協会)
  • 公式サイト

武蔵国分寺

武蔵国分寺は国分寺駅から徒歩20分弱の場所にある真言宗豊山派の寺院です。国分寺市の地名の由来になった寺院となっています。

741年(天平13年)に建立された後、1333年(元弘3年)に分倍河原の戦いで焼失。1335年(建武2年)に薬師堂が再建が再建されますが衰退し、更に時を経て1725年に本堂が再建されるなど、歴史あるお寺です。

境内には国分寺市指定文化財にもなっている『薬師堂』や『仁王門』、『楼門』などがあります。

武蔵国分寺の基本情報

国分寺薬師堂

国分寺薬師堂は先に紹介した『武蔵国分寺』にある、薬師如来を本尊とする仏堂です。市の重要有形文化財にも指定される、歴史的に価値の高い仏堂となっています。

元は1335年(建武2年)に新田義貞という武将による寄付によって、現在の武蔵国分寺史跡の金堂跡付近に建造されたのが始まりです。その後、1751年~1764年に現在の場所に建て替えられました。

国分寺薬師堂の基本情報

武蔵国分寺跡

武蔵国分寺跡は国分寺駅から徒歩20分ほどの場所にある、古代寺院『武蔵国分僧寺』および『武蔵国分尼寺』の跡地です。東山道武蔵路を挟んで東に僧寺、西に尼寺が創られた規模の大きな寺院で、僧寺側は現在でもまだ発掘調査中が続いています。

旧武蔵国分寺は750年代末から760年代初頭に創建されたと言われていて、歴史的に価値が高く国の史跡に指定されています。

発掘調査で判明したことをもとに、一部は復元・整備が進められていて、国分寺の長い歴史を感じられるスポットとなっています。

武蔵国分寺跡の基本情報

  • 住所:東京都国分寺市西元町1丁目から4丁目付近
  • 電話番号:042-300-0073(国分寺市ふるさと文化財課)
  • 公式サイト

武蔵国分寺公園

武蔵国分寺公園は国分寺駅から徒歩10~15分ほどの場所にある都立公園です。広さは約11ヘクタールと市内では最大規模を誇ります。

国鉄を分割民営化する際に東京都が中央鉄道学園の跡地を買い取り、一部が公園として整備されました。

公園の中心を貫くように多喜窪通りが横断していて、北側エリアを南側エリアに分かれています。

北側エリアには芝生が敷き詰められた円形広場や武蔵の池などがあり、南側エリアには木漏れ日広場や野鳥の森があり、どちらも緑豊かな園内となっています。のんびりと散歩するには最適な公園と言えるでしょう。

武蔵国分寺公園の基本情報

黒鐘公園

黒鐘公園は国分寺駅から徒歩25~30分、武蔵野国分寺尼寺跡に隣接している児童公園です。

園内にはブランコやシーソー、鉄棒などの一般的な遊具に加え、山の斜面を活かして作られたローラーすべり台があり、小さなお子さんを持つ家族連れに人気の公園となっています。

また、とても緑が豊かな公園となっているため、都会の喧騒を忘れて散歩を楽しんだり、ベンチに腰掛けのんびり休憩したりするのに最適なスポットと言えるでしょう。桜の時期には花見スポットとしても知られています。

黒鐘公園の基本情報

伝鎌倉街道

伝鎌倉街道

伝鎌倉街道-(出典:国分寺市公式サイト)

伝鎌倉街道は鎌倉時代に幕府のあった鎌倉と各地とを結ぶ『鎌倉街道』のひとつで、鎌倉から現在の府中や国分寺を通り上野へと繋がる上道(かみのみち)の一部です。

国分寺駅から徒歩20~30分ほどの場所に、約120メートルの道が残されていて散歩を楽しむことができます。距離は短いですが、緑に囲まれた涼し気な歩道となっていて、当時の情景に思いを馳せながらのんびりと散歩をするのに最適です。

なお『伝鎌倉街道』という名の『伝』の部分は、この道が口伝によって鎌倉街道であることが伝えられていることに由来します。

伝鎌倉街道の基本情報

  • 住所:東京都国分寺市西元町4丁目
  • 電話番号:042-300-0073(国分寺市 教育部 ふるさと文化財課 史跡係)
  • 公式サイト

姿見の池

姿見の池は国分寺駅から西に徒歩15分ほどの場所にある、東京の名湧水57選にも選ばれている池です。

姿見の池のある恋ヶ窪は、鎌倉時代に宿場町として栄えていました。当時この池で遊女達が朝な夕なに自らの姿を映していたことから『姿見の池』と呼ばれるようになったと伝えられています。

都市開発に伴って一度埋められた経緯がありますが、現在は東京都緑地保全地域と一体的に整備され、武蔵野の里山風景を感じられる場所に生まれ変わっています。

池の畔には遊歩道も整備されていて、散歩を楽しむにも最適なスポットです。

姿見の池の基本情報

  • 住所:東京都国分寺市西恋ヶ窪1-8-7
  • 電話番号:042-325-0111(国分寺市 建設環境部 緑と建築課 公園緑地係)
  • 公式サイト

新次郎池

新次郎池は国分寺駅から東へ、徒歩20分ほどの場所にある池です。東京経済大学の構内にあります。

新次郎池には周辺から5つの湧き水が流れ込み、清らかな水を湛えています。姿見の池と同様に東京の名湧水57選にも選ばれています。

なお『新次郎池』という特徴的な名前は、昔わさび田だった場所を東京経済大学元学長である『北澤新次郎』が学長を務めていたときに池として整備したことで、当時の学長の名前をとってつけられました。

大学の構内ではありますが、誰でも自由に見学が可能となっていますので、国分寺でお散歩を楽しむ際にはぜひ立ち寄りたいスポットとなっています。

新次郎池の基本情報

史跡の駅おたカフェ

史跡の駅おたカフェは国分寺駅から徒歩20分ほどの場所、先に紹介した『お鷹の道』にある、緑に囲まれた落ち着いた雰囲気のカフェです。

ただのカフェではなく『おたかの道湧水園』や『武蔵国分寺跡資料館』のチケット販売や、周辺の史跡案内や情報発信を行っている他、無料の休憩所としても活用されています。

カフェなので食事や軽食、コーヒーなどの販売も行っていますが、お弁当などの持ち込みも可能で、お散歩途中に一息つくスポットとして最適なスポットです。

史跡の駅おたカフェの基本情報

  • 住所:東京都国分寺市西元町1-13-6
  • 電話番号:042-312-2878
  • 営業時間:9時~17時
  • 定休日:月曜日
  • 公式サイト

ピーター・キャット跡地(トミービル)

国分寺は村上春樹が暮らしていたこともある街として知られています。その国分寺の中でも、村上春樹が大学生時代の1974年に開いたジャズ喫茶『ピーター・キャット』の跡地は村上春樹ファンにとっては聖地といえるスポットです。

現在、ジャズ喫茶はありませんが建物は残っていますので、国分寺でお散歩を楽しむ際は村上春樹ファンでなくともぜひ足を運んでおきたい場所と言えるでしょう。

ピーター・キャット跡地(トミービル)の基本情報

  • 住所:東京都国分寺市南町2-11-14 トミービル

国分寺へのアクセス

国分寺駅の地図

国分寺駅に乗り入れている路線

  • JR中央線
  • 西武国分寺線
  • 西武多摩湖線

国分寺のお散歩まとめ

東京にありながら自然も多く、落ち着いた雰囲気の国分寺はお散歩を楽しむのには最適なスポットです。お鷹の道や殿ヶ谷戸庭園など観光名所と呼べるスポットも点在していて、都内在住の方がプチ観光を楽しむのにもお勧めな街となっています。

新宿から中央線一本で行くことができ、交通の便も良いので週末の空いた時間にふらっと国分寺に出かけてみてはいかがでしょうか。

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