桜ヶ丘公園で野鳥観察のススメ。ルリビタキなど人気の鳥に出会えるバードウォッチングスポットを360度写真付きで紹介

桜ヶ丘公園の概要

桜ヶ丘公園は東京都多摩市にある敷地面積約34万平方メートルの都立公園です。多摩市をはじめ八王子や日野市に跨る自然公園『多摩丘陵自然公園内』に設けられた都市公園となっています。

丘陵を活かして作られた公園で、標高の高い場所と低い場所との高低差は数10メートルととても起伏に富んだ地形が特徴のひとつです。

園内にはたくさんの木々が生い茂る自然林が広がり、都内とは思えないほど自然豊かなスポットで、お散歩するだけでも癒されるスポットとなっています。桜をはじめ、ツツジやモミジなど季節ごとの見どころも豊富です。

また、園内には歴史的建造物である旧多摩聖蹟記念館もあり、観光も楽しむことができます。

桜ヶ丘公園は野鳥観察も最適!

桜ヶ丘公園は先述した通り自然林が広がる自然豊かな公園で、たくさんの野鳥が生息しています。残念ながら水辺は多くありませんが、丘陵に作られた公園のため街中ではあまりみかけない珍しい野鳥に出会える確率も高く、野鳥観察にも最適です。

鬱蒼とした木々が立ち並ぶ自然林の中も歩きやすい遊歩道が整備されており、お年寄りやバードウォッチング初心者でも野鳥観察を楽しみやすい環境となっています。

水辺が少ないためカワセミやカモ類、サギの仲間などにはなかなか出会えませんが、美しい青い羽毛を持つルリビタキなどバードウォッチャーに人気の野鳥も飛来してくることが多々あります。

公園の案内板にはキジも紹介されていて、運が良ければ日本の国鳥を観察できるかもしれません。

なお、一年を通して季節に応じた野鳥を観察することができますが、中でも葉っぱの散った冬は野鳥を探しやすく、また越冬のために飛来した冬鳥も多くいるため、冬場のバードウォッチングもお勧めです。

桜ヶ丘公園で見られる野鳥

留鳥(一年を通して出会える鳥)

留鳥とは繁殖や子育て、越冬などを一定の場所で行う鳥です。渡り鳥のような季節に応じて生息する場所を変える鳥ではありませんので、季節にかかわらず出会える鳥です。ただし、小さい鳥は木の葉っぱが散って枝だけになっている方が見つけやすいなど探しやすさは季節ごとに違いがあります。

  • アオゲラ
  • ウグイス
  • エナガ
  • オオタカ
  • オナガ
  • カケス
  • ガビチョウ
  • カワラバト
  • カワラヒワ
  • キジ
  • キジバト
  • コゲラ
  • コジュケイ
  • シジュウカラ
  • スズメ
  • ソウシチョウ
  • ツミ
  • ハクセキレイ
  • ハシブトガラス
  • ハシボソガラス
  • ヒヨドリ
  • ムクドリ
  • メジロ
  • モズ
  • ヤマガラ

オナガ

オナガは全長約36センチで、その名の通り尾羽根が長いのが特徴的な野鳥です。

首元から腹にかけては白色で、背中は灰色で翼の先の方に青みがかった羽毛を持っています。また、頭部のみ黒く帽子を被ったように見えるという特徴もあります。

昔は本州全域で見られる留鳥でしたが、近年は西日本での繁殖は観測されておらず、日本での分布を狭めている野鳥です。ただし、西日本では数が減る一方、東日本では個体数が増えているという調査結果もあります。

ヒヨドリ

木の枝に止まって囀るヒヨドリ

ヒヨドリは全長75センチほどのスズメ目ヒヨドリ科の野鳥です。ほっそりとした体型をしていて、尾羽は10センチ以上と長めとなっています。

全体が灰色がかった地味な色合いで、目の下に茶色いラインが入っています。

昆虫も捕食しますが、花の蜜や果実が好物で、梅や桜の花が咲くと密を吸っている姿をよく見かけます。

なお、1970年頃までは10月頃に東京に訪れる冬鳥として知られていましたが、現在は一年を通してその場で生息している留鳥となっています

漂鳥

漂鳥とは日本国内で季節に応じて生息場所を変える鳥です。それに対し、移動する距離が長く日本と国外とを行き来する鳥は渡り鳥と呼ばれています。

漂鳥は暖かい季節には北の地域や標高の高い場所に生息し、寒い季節になると南の地域や低地に移動して越冬します。

桜ヶ丘公園では基本、晩秋から冬、春の初頭にかけて出会える可能性が高い鳥たちです。

  • アオジ
  • アカウソ
  • コガラ
  • シメ
  • トラツグミ
  • ルリビタキ

アオジ

枝の上のアオジ

アオジは体長16センチほどで、スズメよりやや大きな小鳥です。

翼は茶褐色で模様などもスズメに似ているためよく間違えられますが、胸から腹にかけて緑がかった薄い黄色の羽毛が特徴。アオジの『アオ』は緑色も含めた古い意味での青が由来と言われています。

夏に北海道や本州北部で繁殖を行い、冬になると積雪の殆どない地域へと移動して冬を越します。中にはロシアや中国から越冬するために日本に飛来する種のアオジもいます。

トラツグミ

地面に降りているトラツグミの後ろ姿

トラツグミは体長約30センチほどのスズメ目ツグミ科に属する野鳥です。羽毛の色は黄褐色をベースに黒い鱗状の斑がまんべんなく入っていて、トラの模様を連想させる色味となっています。

山地で繁殖を行い、冬は積雪のない地域へと移動します。冬場は市街地の公園などでも見ることができます。

雑食性で、地面に降りて落ち葉をかき分けてミミズなどを捕食します。

夏鳥

夏鳥とは、暖かい春~夏の季節に日本国内に飛来し繁殖活動を行い、秋には日本を離れ国外で越冬する渡り鳥たちのことです。

  • アカハラ
  • キビタキ
  • キマユムシクイ
  • サンコウチョウ
  • センダイムシクイ
  • ツツドリ
  • ツバメ
  • ホトトギス

キビタキ

木の枝にとまるキビタキ

キビタキは体長13~14センチほどの小さな野鳥です。メスは地味な色合いですが、オスは黒をベースとした翼に旨や頭の一部に黄色い羽毛を持ち、カラフルな姿でバードウォッチャーを楽しませてくれます。

昆虫を捕食するため雑木林を好んで住処にしていますので、雑木林を中心に探してみると良いでしょう。また、明け方にオスは縄張りを誇示するために美しい声を発します。鳴き声を頼りに探すのもコツのひとつです。

夏場に日本で繁殖を行ったキビタキは、冬の訪れとともに東南アジアへ渡り越冬し、また暖かい季節に日本に戻ってきます。

冬鳥

冬鳥は秋から冬にかけて日本国内に訪れ越冬する渡り鳥です。春には日本を離れて北へ移動し、繁殖や子育てを行い、また寒い季節に日本に戻ってきます。

  • アトリ
  • ジョウビタキ
  • シロハラ
  • ツグミ
  • マヒワ

ジョウビタキ

枝にとまっているジョウビタキ

ジョウビタキは全長約15センチほどの小さな野鳥です。

ベースの色は薄い茶色に、オスのみ頭が銀白色に顔部分が黒と比較的カラフルな羽毛を持っていますが、メスは翼の一部に白斑があるのみで地味な色味となっていてスズメに見間違えられることもあります。

夏にチベットやロシア極東などで繁殖を行い、冬になれると日本全国に渡り鳥としてやってきますが、近年は日本国内での繁殖も確認されています。

体の小さい鳥は群れることが多いのですが、こんおジョウビタキは群れを作らず単体で暮らしています。

ツグミ

地上に降りているツグミ

ツグミは全長約24センチの野鳥です。体調はムクドリと同じくらいですが、ムクドリに比べてスマートな体型となっています。

羽の部分は茶褐色で、お腹や胸側は白と黒のまだら模様が特徴。まだら模様が濃くはっきりとしている個体がオスで、逆に薄い個体がメスです。

地面に降りて餌となる昆虫を探す際に、両足でピョンピョン跳ねるように移動する姿から古くは跳馬とも呼ばれていました。

桜ヶ丘公園へのアクセス

桜ヶ丘公園の場所(地図)

電車

最寄り駅は小田急線の『小田急永山駅』で、駅から公園までは徒歩20分ほどとなっています。

また、若干離れていはいますが、京王線の『聖蹟桜ヶ丘駅』も徒歩25分~30分ほどで利用可能です。

駐車場

桜ヶ丘公園には専用の駐車場が2つ備わっています。嬉しいことにいずれも無料の駐車場です。

ただし、駐車場は営業時間が決まっていて、

  • 記念館側:8:45~16:30
  • ゆうひの丘側:8:45~20:00

のみ利用可能となっていますので、ご注意ください。

桜ヶ丘公園の野鳥に関するみんなのツイート

東京都内のその他バードウォッチングスポット

桜ヶ丘公園のある東京には、まだまだたくさんのバードウォッチングスポットがあります。大都会であるにも関わらず、野鳥が生息できる自然が残された場所も点在していて、観察できる野鳥も意外に豊富です。

以下の記事では、東京都内にあるバードウォッチングスポットを厳選して紹介しています。

東京都内の野鳥観察スポット21選!バードウォッチングに最適な公園などを360度写真付きで紹介します

都内なのでアクセスの便は良く、また基本は公園など遊歩道が整備された歩きやすい場所となっていますので、バードウォッチング初心者でも気軽に野鳥観察を楽しめる環境ばかりです。

東京都内で野鳥観察をする場合は、ぜひご参考ください。

桜ヶ丘公園の基本情報

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