大黒海づり施設の概要
大黒海づり施設は、神奈川県横浜市の大黒埠頭という島型の埠頭にある有料の釣り施設です。
釣りを目的に整備された施設なので、小さなお子さんがいるファミリーフィッシングにも最適な環境が整っていることはもちろん、潮通しの良い場所で魚影も濃く、初心者でも釣果が出しやすい釣りスポットです。
海釣りといえば港や堤防などが定番ですが、小さなお子さんが一緒だと海に落ちてしまう危険や、トイレが近くには無いなど不便なこともたくさんあります。でも、今回紹介する大黒海づり施設ならそういった不安もなく、大人も子供も釣りを思いっきり楽しめます。
写真の赤く塗られた桟橋が、大黒海づり施設の釣り場となります。釣り場の水深は手前(陸側)でも7.5メートル、奥に進むにつれて更に深くなり17メートルもあります。足元でもこれだけ水深があれば投げなくても様々な魚種を狙えますので、初めて釣りをする!という初心者さんでも思いがけない大物を釣り上げることがあるかもしれません。
釣り場となる桟橋には高さ1メートルほどの柵が設けられていて、小さなお子さんがいても安心して釣りを楽しめます。ただし足場は広くありません。小さなお子さんが走り回ってしまうと危険なので、その点は注意が必要です。
ちなみに、柵があっても100%安全とは言い切れませんので、ライフジャケットは着用したほうが良いでしょう。施設が無料で貸していますので、ぜひ利用してください。
営業時間
営業時間は季節に応じて以下の通りです。
- 4月~10月:6時~19時
- 11月~2月:7時~17時
- 3月:6時~18時
レンタル竿の返却時間および売店の終了時間は、それぞれ営業終了の1時間前となっているようです。
料金
一般の個人客の場合は、以下の料金となります。
- 大人:900円
- 中学生:450円
- 小学生:300円
- 未就学児:無料
釣りをせずに見学だけをする場合は、以下の料金で入場可能です。
- 大人:100円
- 小中学生:50円
ファミリーフィッシングの場合、お母さんは釣りをしないケースもあるかと思いますが、その場合は見学料金だけで安く済ませることができます。
その他に団体割引や回数券などもありますので、詳細は公式HPをご確認ください。
竿のレンタルと持っていった方が良いもの
大黒海づり施設では釣り竿のレンタル(1,000円)があるので、初めて釣りに挑戦したいけどまだ竿を持っていない。という方でも気軽に釣りを楽しむことができます。
ただし、レンタル竿があるからと言って手ぶらだと不便なことも出てきますので、以下のグッズは持参することをオススメします。
- 手を拭くタオル
- 釣り糸を切るハサミ
- 釣れた魚を持って帰るクーラーボックス
- 氷
他にも、お子さんがいる場合は「水くみバケツ」を持っていくと、釣れた魚を暫く生かして観察することができます。
ルールとマナー
大黒海づり施設はたくさんの人が訪れるので、みんなが楽しく釣りができるように「竿は一人2本まで」などのルールがあります。また、飲酒も禁止されていて、もし飲酒をしてしまうと退場させられてしまいますのでご注意ください。
その他にも、混雑時はアンダースロー以外での投釣りが禁止になる等の制限もあります。
大黒海づり施設の釣り場(360度写真)
施設入口
こちらが施設(管理棟)の入口です。こちらで整理券が配られます。
中に入ると釣れた魚とお客さんの写真が掲載されています。大物を釣って写真を撮ってもらいたいですね。入場券の券売機もこちらにあります。
手洗い場
管理等を出てすぐの場所に手洗い場があります。手洗い石鹸も用意されています。扉の向こうは管理棟となっていて、トイレや売店、休憩室などがあります。売店には食料品のほか、釣りの仕掛けや餌も売っています。
桟橋へと続く
管理棟から桟橋へと続く通路です。海側の足元はコンクリートになっているうえ、ここでの投釣りは禁止されています。足元のコンクリートには切れ目があって、その切れ目に糸を垂らして穴釣りが楽しめるようです。
桟橋の入口付近
桟橋に入ってすぐの場所は、少し少し開けた釣座となっています。他に比べて釣座は広いですが、水深が比較的浅いので奥に比べると人気は低いポイントとなっているようです。
桟橋中央付近
桟橋には3つの通路があり、左右の通路で釣りができるようになっています。
桟橋の足元は金網となっていますので、小さな仕掛けを落としてしまうと回収することができませんので、注意が必要です。
右側の釣座からは、横浜ベイブリッジが見えます。北西向きとなっているので、南東よりの風が吹いている場合は、右側を選ぶと良いでしょう。
左側の釣座です。こちらが外海側(東京湾側)となっていて釣れるイメージがありますが、隣で釣りをしていた常連さんいわく、実際はどちらも変わらないとのことでした。ただし、右側に比べて海底に根が少なく、根がかりは少ないようです。
桟橋の先端付近
桟橋の先端付近には赤い灯台が建っています。
先端部分がやはり一番人気のようで、先端から先に場所が埋まっていきます。
簡易テントやパラソル、アウトドアチェアなどを持参している方も多いです。ところどころベンチもありますが、その場所を確保できるとも限りませんので、アウトドアチェアは持っていくと便利です。
休憩室
管理棟内にある休憩室です。テーブルも用意されているので、食事を摂ることも可能です。
混雑と並び方
東京近郊の釣り場はシーズン中は混雑で釣座の確保が大変ですが、ここ大黒海づり施設も例外ではなくかなり混雑してしまいます。
入場制限
有料の施設なので、お金を払ったのに釣座が確保できなかった。というトラブルを避けるために、人数が定員に達したら入場制限がかかります。
入場制限がかかってしまう定員数は「250名」となっており、シーズン中の土日祝日は朝の早い段階で入場制限となってしまうことが多いです。
※新型コロナの影響で2020年6月現在は定員数が「130名」となっています。
並び方
シーズン中でも確実に釣座を確保したい場合は開園前から並ぶ必要があるのですが、大黒海づり施設の並び方は特殊なので、事前に確認しておかないと入場すらできなくなってしまいますので注意が必要です。
シーズン中の営業開始時間(6時)を想定して、以下に入場までの流れを書きますのでチェックしておきましょう。
①まずは車で並ぶ
夜中は埠頭入口のゲートが閉まっていますので、まずは埠頭入口のゲート前で車の行列ができます。埠頭入口のゲートは4時30分に開きますので、それまで車で待つことになります。
上の地図で説明すると、右下にある大黒海づり施設から左に続く道をまっすぐ行った先の交差点(赤いピン)の部分にゲートがあります。このゲートの前の道(青く塗った道)に行列ができます。
早い人だと前日の夜から並んでいる車もあるようですが、そこまで釣座の場所にこだわらず、確保さえできればどこでもOKということであれば、4時くらいに着けば確保できる可能性が高いかと思います。
②車を駐車場に駐めたら整理番号を受け取る
4時半にゲートが開いたらまずは車を駐車場に駐めて、施設入口へ向かいましょう。人の流れができますので、初めてでも迷わないかと思います。
なお、この時荷物は車に置いていきましょう。荷物の準備に手間取っていると、整理券をもらう列の後ろの方になってしまい、せっかく車で並んでいたことが無意味になってしまいます。
また、整理券は一人一枚しか受け取れませんので、必ず全員で整理券の列に並ぶ必要があります。「お父さんが代表して整理券と貰いに行く」ということはできませんので、必ず全員で行きましょう。
施設入口で並んで待っていると、5時頃にかかりの方がきて整理券を配りますので、それを受け取れば第一関門突破です。
③入場券の購入
無事に整理券を受け取ったら、次に入場券の購入を行っておきましょう。入場は整理番号順となっていますので、慌てる必要はありません。
④荷物の準備をして整理番号順に並ぶ
整理券と入場券が揃ったら、車に荷物を取りに戻ります。開園までは少し時間の余裕があると思いますので、急ぐ必要はありません。
荷物の準備ができたら、荷物を持って再度施設入口に並びます。この際、整理券の番号順に並ぶ必要がありますので、周りの方と整理券の番号を確認しあって列に入ります。開園の10分前までには列に並んでおきましょう。
⑤開園したら釣座の確保
6時なると待ちに待った開園です。開園と同時に釣座の確保をしましょう。走るのはNGとなっていますので、あくまで歩きで桟橋へと入場し、好きなポイントを確保します。
桟橋の奥のほうが水深もあり人気の高い釣座となっていますので、できるだけ奥の方の釣座を確保することをオススメします。
桟橋の両側で釣りができますが、釣果はあまり変わらないとのことです。その日の風向きを見て、追い風となる場所を選ぶと良いでしょう。
大黒海づり施設で釣れる魚
春
- メバル
- アイナメ
- カサゴ
- コノシロ
- シリヤケイカ
- シーバス
- クロダイ
夏
- アジ
- イシモチ
- サバ
- イワシ
- サッパ
- メジナ
- タチウオ
- カマス
- シロギス
- タコ
- シーバス
- クロダイ
秋
- アジ
- サバ
- イシモチ
- シロギス
- ワカシ
- イナダ
- サワラ
- メジナ
- タチウオ
- タコ
- ウミタナゴ
- シーバス
- クロダイ
冬
- カサゴ
- ウミタナゴ
- カレイ
- シーバス
- メバル
筆者家族の釣果
筆者が訪れたのは秋も深まってきた11月です。土曜日ということもあってかなり混雑していました。午後からの出陣だったのですが、ちょうど帰る方がいて運良く桟橋の真ん中あたりに釣り座を確保することができました。
午後から施設終了の時間まで目一杯釣りを楽しんだのですが、釣果は振るわず
- 海タナゴ:2匹
- アジ:2匹
のみとなってしまいました。
施設終了間際の夕マヅメにアジの時合があったのですが、20分ほどであっという間に終わってしまいました。隣で釣りをされていた常連さんいわく「アジの時合は短いから、そのタイミングで手返し良く数を稼げるように準備をしていたほうが良い」とのアドバイスを頂きました。時合が大切ですね。
大黒海づり施設へのアクセス
大黒海づり施設の場所
電車とバス
大黒埠頭に電車は通っていませんので、電車とバスの両方を利用して行くことになります。
バスは「横浜駅東口」から出ている109系統か、「鶴見駅」から出ている17系統の2路線がありますが、鶴見駅発のほうが本数が多いです。(多いとはいえ、1時間に1本程度です)
いずれも「大黒海づり公園」下車が最寄りのバス停です。同路線内に「海づり公園入口」というバス停もありますが、そちらで下車しないよう注意が必要です。
ちなみに、京急本線の「生麦駅」が最寄り駅なので、バスではなくタクシーを利用する場合は生麦駅からタクシーに乗るのが安く済みそうです。
車
横浜ベイブリッジの袂にある首都高速湾岸線「大黒ふ頭出口」で高速を降り、出口を左折すると約1kmで到着です。
駐車場
大黒海づり施設には収容台数200台の大きな駐車場があります。駐車料金は
- 3時間以内:250円
- 5時間以内:350円
- 5時間以上:500円
という良心的な料金設定となっています。
大黒海づり施設のまとめ
今回紹介した大黒海づり施設の他、横浜市内には
- 本牧海づり施設
- 磯子海づり施設
という2つの有料海釣り施設があります。いずれも大黒海づり施設と同じく人気の釣りスポットで連日たくさんの釣り客で賑わっています。
市から運営を委託されている業者は異なるようですが、横浜フィッシングピアーズという3つの釣り場を統合したHPを運営しています。
それぞれ毎日釣果情報を掲載していますのんで、釣果情報を見てどちらに行くのか?決めるのと良いでしょう。
シーズン中はどこも混雑していて場所取りが大変ですが、トイレや売店、手洗い場など設備が整った場所はなかなかありませんので、ファミリーフィッシングにはオススメです。
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