会瀬港の概要
会瀬港は茨城県日立市にある大きな漁港です。太平洋に面した南北25kmほどの海岸を持つ日立市ですが、海岸線は砂浜が大半を占めているため意外に港は少なく、子連れファミリーでも楽しみやすい釣り場として会瀬港は貴重な釣りスポットとなっています。
港の北側には規模はあまり大きくありませんが会瀬海水浴場があり、またプラネタリウムのある日立シビックセンターがあるなど、近隣には家族向けのレジャースポットも点在しています。
なお、会瀬港自体は東日本大震災による大きな被害を受けたのですが、現在は全面復旧しています。100年続いている定置網漁法は茨城県では唯一会瀬港のみが行っていて、茨城県の漁港を支える重要な港となっています。
会瀬港の釣り場
会瀬港は北も南も砂浜に囲まれていて陸近くの海底は基本砂地となっていますが、防波堤から外海側は根も点在している地形となっています。そのため、砂地を好むシロギスやイシモチ、カレイなどの底物から、岩礁帯に棲むメバルやアイナメなどの根魚まで様々魚種を狙った釣りが楽しめます。
防波堤などのテトラ帯などはベテラン向けとなっていますが、港内の護岸は足場もよくファミリーフィッシングも可能な釣りスポットとなっています。
なお、会瀬港の釣り場の注意点として「コマセ・撒き餌禁止」という点があげられます。残念ながら初心者や子連れファミリーにおすすめのコマセを使ったサビキ釣りはできませんので、ご注意ください。
会瀬港の釣り場は大きく分けて
- 北側から伸びる長い防波堤(赤灯台)
- 南側から伸びる短い防波堤
- 港の南西にある防波堤
- 港の南西にある砂浜
の4つに分けられます。
①北側から伸びる長い防波堤(赤灯堤防)
会瀬港の北側から伸びる通称「赤灯堤防」と呼ばれる防波堤です。複数折れ曲がるポイントがある変則的な形をした防波堤で、全長は約600メートルほどあります。会瀬港の中では一番外海側にあり、魚影が濃いことで知られています。
ただし、先端部を除くと外海、内海ともにテトラや敷石が入っています。先端部分はテトラや敷石もないので初心者やファミリーでも釣りがしやすいでしょう。
初心者やファミリーの場合は先端部分のテトラが入っていないポイントでの釣りとなりますが、駐車場やトイレから遠いのが難点です。
防波堤の港内側ではちょい投げのぶっこみ釣りでハゼやシロギス、冬場はカレイなどが狙えます。また、先端付近は船道で多少水深が深くなっていて、シーバスも狙えるポイントとなっています。
外海側のテトラ帯となっているポイントは、足場は悪いですが「七夕磯」という磯のあるポイントとなっていて、アイナメやメバルなどの根魚の他、クロダイの魚影も濃いポイントとして人気があります。
赤灯堤防は会瀬港の中では一番人気の釣りポイントですが、インターネット上の情報によるとバリケードが設置され立入禁止となっているという情報があります。新型コロナによる緊急事態宣言の一時的な措置なのかわかりませんが、立入禁止の看板など現地の情報をご確認のうえ釣りを楽しんでください。
②南側から伸びる短い防波堤
会瀬港の南側にある防波堤です。途中まで車で乗り入れることができ、駐車スペースの近くに釣り座を構えることが可能です。また足場も良いのファミリーフィッシングに向いているポイントと言えるでしょう。
港内側の護岸ではちょい投げのぶっこみ釣りでハゼやシロギスの他、胴付き仕掛けを足元に落としてメバルやウミタナゴなどが狙えます。
また防波堤の先端には更に全長60メートルほどの小さな突堤もあります。突堤は①の赤灯堤防と平行に作られていて、間が船道となっています。突堤からはメバルやカサゴ、アイナメなどの根魚が狙える他、サヨリも人気のターゲットです。
③港の南西にある防波堤
会瀬港の南西側にある全長200メートルほどの防波堤です。防波堤の両サイドどちらもテトラ帯となっていて、ベテラン向けの釣り場です。他のポイントに比べて釣り人は少なく、穴場的なポイントとなっています。
防波堤の西側はサーフエリアとなっていて、砂地を好むシロギスやイシモチが狙える他、テトラ帯ではアイナメやメバル、カサゴなどの根魚も狙うことが可能です。
④港の南西にある砂浜
会瀬港の南西側に隣接しているサーフエリアです。防波堤のテトラ帯は足場が悪く危険なので、無理せずこちらのサーフエリアから竿を出すのが良いでしょう。
水深はありませんが海底は基本砂地で、こちらでもシロギスなどが狙えます。また、ルアーではコチやヒラメなども狙えるポイントです。
トイレ
トイレは港の西側にある「会瀬青少年の家」の専用駐車場横に公衆トイレがあります。
会瀬港で釣れる魚
春
- メバル
- カサゴ
- アイナメ
- ソイ
- ウミタナゴ
- クロダイ
- シーバス
夏
- アジ
- イワシ
- サバ
- シロギス
- イシモチ
- ハゼ
- ヒラメ
- マゴチ
- アナゴ
- クロダイ
- シーバス
秋
- アジ
- イワシ
- サバ
- ショゴ
- サヨリ
- シロギス
- イシモチ
- ハゼ
- ヒラメ
- マゴチ
- アナゴ
- クロダイ
- シーバス
冬
- カレイ
- メバル
- カサゴ
- アイナメ
- ソイ
- ドンコ
- クロダイ
- シーバス
会瀬港へのアクセス
会瀬港の場所(地図)
電車
最寄り駅はJR常磐線の「日立駅」で、駅から港までは徒歩20分ほどです。少し距離がありますが電車釣行も十分に可能な距離となっています。
車・駐車場
最寄りのインターチェンジは常磐自動車道の「日立中央インターチェンジ」で、ICから港までは車で約15分とアクセスしやすい場所にあります。
駐車場は会瀬海水浴場の駐車場が利用できる他、「②南側から伸びる短い防波堤」の付け根付近にも駐車スペースがあります。
会瀬港近くの釣具屋
竿久釣具店
会瀬港から車で10分ほどの場所にある釣具屋さんです。個人商店の小さな店舗です。
- 住所:茨城県日立市多賀町1丁目7-26
- 電話番号:0294-33-1831
つり具の上州屋 日立店
会瀬港から南へ車で10~15分の場所にある釣具屋さんです。チェーン展開する大型の釣具ショップで品揃えも豊富です。東京方面からの釣行の場合は「日立南太田インターチェンジ」で高速を下りて立ち寄ると良いでしょう。
- 住所:茨城県日立市水木町2-26-1
- 電話番号:0294-53-2444
- 営業時間:日によって異なるため公式サイトをご確認ください
- 定休日:年中無休
- 公式サイト
タックルベリー BiG Berry日立6号店
会瀬港から北へ車で15~20分ほどの場所にある釣具屋さんです。全国にチェーン展開する釣具ショップで、中古釣具の買取や販売も行っています。
- 住所:茨城県日立市相田町2-1-5
- 電話番号:0294-59-3318
- 営業時間:10時~21時
- 定休日:年中無休
- 公式サイト
会瀬港近くのその他釣りスポット
久慈港
久慈港は会瀬港から南へ車で20分ほどの場所にある漁港です。港を囲むようにして設置されている大小2つの防波堤と、船着き場となる港内の護岸とで釣りが楽しめます。
防波堤は車で入っていけるほど広く、中には車を横付けして釣りができるポイントもありファミリーフィッシングにも最適な釣りスポットとなっています。
サビキ釣りではアジやイワシ、サバなどが狙え、ウキ釣りではメジナも人気のターゲットです。また、秋のハイシーズンには防波堤の外海側ではショアジギングやカゴ釣りでイナダやカンパチなどの青物も狙うことができます。
久慈港について以下の記事で詳しく紹介していますので、合わせてご覧ください。
▶久慈港の釣り場は足場が広くてファミリーフィッシングにも最適!茨城の人気ポイントを360度写真付きで紹介
日立港
日立港は会瀬港から南へ車で20分ほどの場所にある大きな港です。工業港のため一般の人は立入禁止となっている場所も多い港ですが、港内にある「なぎさ公園」や「第5ふ頭」の一部で釣りが楽しめます。
なぎさ公園には柵のある小さな防波堤がある他、トイレや無料駐車場も備わっていて子連れのファミリーフィッシングにも最適な釣り場です。外海からは少々奥まっているポイントですがアジやイワシ、サバなどの回遊もありサビキ釣りで数釣りが楽しめます。
第5ふ頭の釣り場には、船溜まりのポイントや、河口のポイント、防波堤など複数のポイントがあります。ファミリー層には駐車スペースから近く足場も良い船溜まりのポイントがお勧めです。
また、駐車スペースから遠いのが難点ですが、防波堤ではイナダなどの青物も狙えるポイントとなっていますので、大物狙いの方は挑戦してみると良いでしょう。
日立港については以下の記事で詳しく紹介していますので、合わせてご覧ください。
▶日立港の釣り場はファミリーにも最適!ポイントや狙える魚種を360度写真付きで紹介
川尻港
川尻港は会瀬港から北へ車で25~30分ほどの場所にある港です。港内の護岸や防波堤、港の北側にあるサーフエリアで釣りが楽しめます。
海底の状況は基本砂地に根が点在していて、砂地を好むシロギスやイシモチの他、根回りではメバルやアイナメなどの根魚も狙えます。
港内の護岸や防波堤の内海側では初心者にお勧めのサビキ釣りも可能で、アジやイワシ、サバが狙えます。外海一番近い防波堤は足場が悪くベテラン向けですが、秋のハイシーズンにはイナダやソウダガツオなどの青物も狙うことが可能です。
川尻港については、以下の記事で詳しく紹介していますので合わせてご覧ください。
▶茨城の川尻港は釣れる魚種が豊富!ファミリーからベテランまで楽しめる釣り場を360度写真付きで紹介
茨城県のその他釣りスポット
会瀬港のある茨城県には、まだまだお勧めの釣りスポットがたくさんあります。車を横付けして釣りが楽しめるポイントや、駅に近く電車釣行に最適な釣り場など特徴も多種多様です。
以下の記事では茨城県内の釣りスポットの中から、ファミリーフィッシングに最適な釣り場を厳選して紹介します。茨城県での釣行の際にはぜひご参考ください。
▶茨城の釣り場18選!ファミリーにも最適な車横付けOKなポイントや穴場スポットまで360度写真付きで紹介します
会瀬港のまとめ
残念ながら会瀬港は撒き餌が禁止のため、初心者におすすめのコマセを使ったサビキ釣りはできませんが、ワームを使ったアジングでアジを狙うことは可能です。朝マヅメや夕マヅメの時合のタイミングでアジが入ってきていれば、初心者でも比較的簡単に釣ることができると思います。
夜釣りもできる港なので、夜のアジングやメバリングを試してみるのもおすすめです。
最後に、近年釣り人のマナーの悪さから釣り禁止となってしまう港が増えています。この会瀬港も撒き餌禁止や立入禁止エリアがあるなどのルールがありますので、必ず看板や現地の関係者の指示に従い、ルールやマナーを守って釣りを楽しんでください。
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