千里南公園で野鳥観察のススメ。大きな池もあるバードウォッチングスポットを360写真付きで紹介

千里南公園の概要

千里南公園は大阪府吹田市にある敷地面積約10.5ヘクタールの公園です。大きな池を有し、その周辺にたくさんの木々が植樹された緑豊かな公園となっています。

広い園内には池の他に多目的広場(円形広場)や遊具広場など一般的な設備に加え、石碑の拓本採集が可能な16基の石碑があることで知られています。万葉集や松尾芭蕉、小林一茶などの石碑から、誰でも自由に拓本採集を楽しむことができます。

また、池は有料の釣り池となっていて、釣り道具のレンタルもありますので手ぶらで池釣りができる他、園内にはカフェ・レストランもあり休日をのんびりと過ごせる公園として地域住民にも親しまれる公園となっています。

千里南公園は野鳥観察に最適

千里南公園は冒頭にも書いた通り緑豊かな公園であるとともに、園内には大きな池もあり野鳥が集まりやすい環境が揃っています。林だけでなく水辺もあることから、見られる野鳥の種類が豊富なバードウォッチングスポットと言えるでしょう。

また、多少アップダウンはありますが園内には歩きやすい遊歩道が整備されていて、バードウォッチング初心者さんや年配の方でも野鳥観察が楽しみやすい公園です。

池にはバードウォッチャーに人気の『カワセミ』もよく訪れ、大きな望遠レンズ付きのカメラで狙っている方も多くいます。初心者の方は望遠レンズ付きのカメラを持った方が集まっている場所を探すのも、珍しい野鳥を見るけるコツのひとつと言えるでしょう。

カワセミ以外にも、千里南公園では夏鳥のオオルリなど色鮮やかな美しい野鳥を観察できますので、ぜひ探してみましょう。

また、冬場の池はカモ類など越冬のために訪れた冬鳥で賑わいをみせます。パンダガモという異名を持つ白と黒のコントラストが美しいミコアイサも訪れることがあり、バードウォッチャーの目を楽しませてくれます。

水辺だけでなく、葉っぱが散った冬場は木の枝にとまる野鳥を観察しやすいというメリットもあるので、冬の野鳥観察もお勧めです。

千里南公園で見られる野鳥

留鳥(一年を通して出会える鳥)

留鳥とは繁殖や子育て、越冬などを一定の場所で行う鳥です。渡り鳥のような季節に応じて生息する場所を変える鳥ではありませんので、季節にかかわらず出会える鳥です。ただし、小さい鳥は木の葉っぱが散って枝だけになっている方が見つけやすいなど探しやすさは季節ごとに違いがあります。

  • アオサギ
  • ウグイス
  • エナガ
  • カルガモ
  • カワウ
  • カワセミ
  • カワラヒワ
  • ゴイサギ
  • コゲラ
  • コサギ
  • シジュウカラ
  • セグロセキレイ
  • ダイサギ
  • ハクセキレイ
  • バン
  • ヒヨドリ
  • フクロウ
  • ムクドリ
  • メジロ
  • モズ
  • ヤマガラ

カワセミ

枝にとまっているカワセミ

カワセミはバードウォッチングをする方にとって人気の高い鳥の一種です。カワセミを漢字で書くと『翡翠』と書くのですが、宝石のヒスイはカワセミからその名が付けられています。カワセミ自体も別名『飛ぶ宝石』とも言われるほど美しい色を持つ鳥です。

体調は約17センチほどで体の大きさの割にクチバシが長いのが特徴的です。背中側は美しいコバルトブルーで、お腹側は鮮やかなオレンジ色となっています。

池や川の水辺の枝などにとまって獲物を探し、獲物が見つかるとスーッと水中に飛び込み小魚を捕まえます。枝などがない場合はホバリングした状態で獲物を探すこともあります。

コゲラ

枝にとまっているコゲラ

コゲラは日本でもっともよく見られるキツツキの仲間です。体長は15センチほどで日本に生息するキツツキの仲間では最も小さいキツツキとして知られています。

背中は焦げ茶色に白いまだら模様が特徴的で、オスのみ後頭部に赤い羽毛がありますが野外では目視できないほど小さいため、オスメスを見分けるのは難しい鳥です。

雑食性で昆虫や木の実を食べています。キツツキらしく木に穴を開けて隠れている昆虫を捕食することもあります。

留鳥ですが、葉の落ちた冬場に見つけやすい野鳥となっています。

漂鳥

漂鳥とは日本国内で季節に応じて生息場所を変える鳥です。それに対し、移動する距離が長く日本と国外とを行き来する鳥は渡り鳥と呼ばれています。

漂鳥は暖かい季節には北の地域や標高の高い場所に生息し、寒い季節になると南の地域や低地に移動して越冬します。

千里南公園では基本、晩秋から冬、春の初頭にかけて出会える可能性が高い鳥たちです。

  • オオバン
  • カイツブリ
  • ニュウナイスズメ
  • マガモ
  • ルリビタキ
  • イカル

オオバン

水面を泳ぐオオバン

オオバンはツル目クイナ科の水鳥です。体長は40センチ弱あり、クイナの仲間では最大となっています。真っ黒い体に真っ白いクチバシとおでこというシンプルな配色が特徴的です。

足には水かきがあり水面を泳ぐのが得意です。水面近くにある水草の葉や種子を食べたり、潜水して水生植物の茎を食べたりします。また、雑食性で時には魚や昆虫を捕食することもあります。

ルリビタキ

背を向けているルリビタキ

ルリビタキは体調14センチほどの小さな野鳥です。

バードウォッチャーに人気の鳥で、中でも成長のオスは鮮やかな青い羽毛を持ち見るものを惹きつけます。幼鳥は緑褐色でメスは成長になっても緑褐色のままです。オスが立派な青色の羽毛を手に入れるまで2年以上かかります。

繁殖期以外は単独行動を行っていて、オスもメスも群れることはありません。縄張り意識が強く、その縄張りを見つけることができれば一度飛び去ってしまっても、また同じ場所に戻ってくることも多い鳥です。

夏鳥

夏鳥とは、暖かい春~夏の季節に日本国内に飛来し繁殖活動を行い、秋には日本を離れ国外で越冬する渡り鳥たちのことです。

  • アカハラ
  • オオルリ
  • キビタキ
  • コサメビタキ
  • コヨシキリ
  • サシバ
  • ツツドリ
  • ツバメ
  • ハチクマ
  • ヤブサメ

オオルリ

枝にとまっているオオルリ

オオルリは体長約16センチほどの野鳥です。メスは背中側が茶褐色で腹が白と地味なのに対し、オスはその名の通り背中側が濃い青(瑠璃色)に腹が白ととても美しい色を持っています。

夏場に日本に訪れ繁殖活動を行い、冬になると東南アジアなどに移動して越冬し、また暖かい季節に日本に戻ってくる夏鳥です。

とても目立つ色をしていますが、木の高い場所にとまっていることが多く見つけるのが難しいと言われています。ゆっくりと「ピリーリー、ポィヒーリー、ピールリ、ピールリ、ジィ、ジィ」と美しい特徴的なさえずりをしますので、声を頼りに探してみると良いでしょう。

キビタキ

木の枝にとまるキビタキ

キビタキは体長13~14センチほどの小さな野鳥です。メスは地味な色合いですが、オスは黒をベースとした翼に旨や頭の一部に黄色い羽毛を持ち、カラフルな姿でバードウォッチャーを楽しませてくれます。

昆虫を捕食するため雑木林を好んで住処にしていますので、雑木林を中心に探してみると良いでしょう。また、明け方にオスは縄張りを誇示するために美しい声を発します。鳴き声を頼りに探すのもコツのひとつです。

夏場に日本で繁殖を行ったキビタキは、冬の訪れとともに東南アジアへ渡り越冬し、また暖かい季節に日本に戻ってきます。

冬鳥

冬鳥は秋から冬にかけて日本国内に訪れ越冬する渡り鳥です。春には日本を離れて北へ移動し、繁殖や子育てを行い、また寒い季節に日本に戻ってきます。

  • アカエリカイツブリ
  • オジロビタキ
  • キンクロハジロ
  • ジョウビタキ
  • シロハラ
  • ツグミ
  • ニシオジロビタキ
  • ヒドリガモ
  • ホオジロガモ
  • ホシハジロ
  • マミチャジナイ
  • ミコアイサ

キンクロハジロ

水面に浮かぶキンクロハジロ

キンクロハジロは体長40~45センチほどの、カモ目カモ科に属する野鳥です。

カモの仲間ですが名前にカモは入っておらず、目の周りが黄色、頭部や背中、胸が黒、腹や翼の一部が白というオスの見た目が名前の由来となっています。なお、メスはオスに対して地味な色で体全体が茶褐色です。

夏場にシベリアやヨーロッパの北部など北の地域で繁殖活動を行い、冬に日本等に飛来して越冬します。水に潜って小魚を捕食したり、飛び立つ際に水面を除草するなど見るものを楽しませてくれる野鳥となっています。

ツグミ

地上に降りているツグミ

ツグミは全長約24センチの野鳥です。体調はムクドリと同じくらいですが、ムクドリに比べてスマートな体型となっています。

羽の部分は茶褐色で、お腹や胸側は白と黒のまだら模様が特徴。まだら模様が濃くはっきりとしている個体がオスで、逆に薄い個体がメスです。

地面に降りて餌となる昆虫を探す際に、両足でピョンピョン跳ねるように移動する姿から古くは跳馬とも呼ばれていました。

旅鳥

枝に止まるエゾビタキ

旅鳥とは夏に日本より北の地域で繁殖し、冬は日本より下の地域に渡り越冬する野鳥で、渡りの途中で日本に立ち寄る渡り鳥です。

旅鳥は基本、春と秋に飛来してきますが、どちらか一方の季節だけに飛来してくるケースもあります。

千里南公園には『エゾビタキ』『ノゴマ』『ムシクイ』などの旅鳥が飛来してくることで知られています。

千里南公園へのアクセス

千里南公園の場所(地図)

電車

千里南公園の最寄り駅は阪急電鉄千里線の『南千里駅』で、駅から公園までは徒歩5分と電車でアクセスしやすい探鳥地です。

車・駐車場

新御堂筋(国道423号)と大阪府道2号大阪中央環状線とのインターチェンジ『千里IC』から、車で7~8分です。

なお、千里南公園には収容台数48台の有料駐車場が備わっています。駐車料金は

  • 最初の30分:無料
  • 8時~22時まで30分毎に100円
  • 22時~翌8時まで60分毎に100円
  • 22時~翌8時は最大料金400円

となっています。

千里南公園の野鳥に関するみんなのツイート

大阪府内のその他バードウォッチングスポット

千里南公園のある大阪府には、魅力的なバードウォッチングスポットがまだまだたくさんあります。

西日本最大の都市として名高い大阪ですが、郊外はもちろん市街地にも緑が豊富な公園があるなど、意外にも野鳥観察に最適なスポットが豊富です。雑木林だけでなく池や湿地帯を有した公園も多く、見られる野鳥の種類も豊富なスポットが多く点在しています。

また、大阪は公共の交通機関が発達しているため、気軽にアクセスできるバードウォッチングスポットが多いのも特徴のひとつです。

以下の記事では、大阪府内にあるたくさんの探鳥地の中から初心者でも野鳥観察が楽しみやすい場所を厳選して紹介しています。

大阪でバードウォッチングをする際にはぜひ参考にしてください。
大阪府内の野鳥観察スポット11選!初心者でもバードウォッチングが楽しみやすい公園を中心に360写真付きで紹介

千里南公園の基本情報

  • 住所:大阪府吹田市津雲台1-3
  • 料金:無料
  • トイレ:あり
  • 駐車場:あり(有料)
  • 公式サイト

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