蜻蛉池公園の概要
蜻蛉池公園は大阪府岸和田市にある、敷地面積約60ヘクタールの大きな公園です。岸和田市の中心付近に広がる丘陵地帯に設けられた自然豊かな公園となっています。
広い園内にはバラ園やあじさい園、桜や水仙郷など季節ごとに花々を楽しめるエリアがある他、
- テニスコート
- 軟式野球場
- 球技広場
- ゲートボール場
- スポーツハウス
などスポーツ関連施設も充実しています。
また、チョウやトンボをモチーフにした遊具や長い滑り台など、特徴的な遊具も豊富で週末には多くの家族連れが利用するレジャースポットです。有料ではありますが、バーベキューエリアも設けられていて、アウトドアも楽しむことができます。
きしわだ野外映画祭やこども祭り、ハロウィンイベントなど大小様々なイベントも開催される地元の方に親しまれる公園となっています。
蜻蛉池公園は野鳥観察にも最適
蜻蛉池公園は冒頭にも書いた通り緑に溢れた自然豊かな公園です。また、園内には蜻蛉池や大池など大小複数の池や湿地帯があり、野鳥が集まりやすい環境が揃っています。
また、公園の北側にある『ふれあいの森』にはビオトープ池も設けられていて、多くの野生動植物の生態系を育んでいます。
ビオトープとはギリシャ語の『bio(命)』と『topos(場所)』をかけ合わせた造語で、動物や植物が安定して生息可能なエリアのことを言います。
雑木林や池が点在している蜻蛉池公園は、公園全域がバードウォッチングスポットとなっていて、異なる環境を持つエリアごとに多種多様な野鳥を観察することが可能です。
バードウォッチャーに人気のカワセミもよく飛来してきて、バードウォッチャーを楽しませてくれる他、雑木林ではイカルやシメに出会うこともできます。また、冬場は越冬のために訪れたカモ類で賑わいを見せます。
冬の池ではオシドリやパンダガモの異名を持つミコアイサなどが人気の野鳥となっています。また、蜻蛉池公園といえば白鳥がいることでも有名です。
蜻蛉池公園で見られる野鳥
留鳥(一年を通して出会える鳥)
留鳥とは繁殖や子育て、越冬などを一定の場所で行う鳥です。渡り鳥のような季節に応じて生息する場所を変える鳥ではありませんので、季節にかかわらず出会える鳥です。ただし、小さい鳥は木の葉っぱが散って枝だけになっている方が見つけやすいなど探しやすさは季節ごとに違いがあります。
- アオサギ
- イソヒヨドリ
- エナガ
- カルガモ
- カワウ
- カワセミ
- キジ
- キセキレイ
- コゲラ
- コブハクチョウ
- シジュウカラ
- セグロセキレイ
- ハクセキレイ
- ヒヨドリ
- ホオジロ
- ムクドリ
- メジロ
- モズ
- ヤマガラ
エナガ
エナガは柄杓の柄のような長い尾羽が特徴的な小さな鳥です。全長は尾羽を含めると13~14センチほどあり、また胴体の部分も羽が丸く膨らんでいるため実際より大きく見えますが、実際はとても小さい鳥で体重は8グラムほどしかありません。
スズメの体重が24グラムほどなので、スズメの半分以下の体重です。日本で一番小さい『キクイタダキ』の5グラムに次いで、日本で二番目に小さい鳥となっています。
キセキレイ
キセキレイは体長約20センチほどの野鳥で、スズメ目セキレイ科に属します。尾羽が長く体長の半分ほどを占め、いつもこの尾羽をフリフリと上下に動かす姿から、「石たたき」や「庭たたき」とも呼ばれます。
胸から腹部、お尻のほうにかけて黄色い羽毛で覆わているのが特徴で、特に夏場は黄色が鮮やかになり、見るものを魅了します。
群れは作らず単独かツガイで行動しています。渓流沿いで生活していることが多いので、水辺付近を探すと良いでしょう。
漂鳥
漂鳥とは日本国内で季節に応じて生息場所を変える鳥です。それに対し、移動する距離が長く日本と国外とを行き来する鳥は渡り鳥と呼ばれています。
漂鳥は暖かい季節には北の地域や標高の高い場所に生息し、寒い季節になると南の地域や低地に移動して越冬します。
蜻蛉池公園では基本、晩秋から冬、春の初頭にかけて出会える可能性が高い鳥たちです。
- アオジ
- オオバン
- オシドリ
- コガラ
- シメ
- ビンズイ
- マガモ
- イカル
- ルリビタキ
- トラツグミ
オオバン
オオバンはツル目クイナ科の水鳥です。体長は40センチ弱あり、クイナの仲間では最大となっています。真っ黒い体に真っ白いクチバシとおでこというシンプルな配色が特徴的です。
足には水かきがあり水面を泳ぐのが得意です。水面近くにある水草の葉や種子を食べたり、潜水して水生植物の茎を食べたりします。また、雑食性で時には魚や昆虫を捕食することもあります。
シメ
シメは体長約18センチのスズメ目アトリ科の野鳥です。スズメよりも若干大きく、色は全身茶褐色がベースで翼の先が黒色となっています。
日本では夏場に北海道で繁殖を行い、寒い季節には本州に渡ってきて越冬します。カエデやムクノキなどの種子を主食としていますので、その付近を探すと良いでしょう。
鳴き声が「シー」と聞こえることから、鳥を意味する接尾語である「メ」からその名がついたと言われています。
夏鳥
夏鳥とは、暖かい春~夏の季節に日本国内に飛来し繁殖活動を行い、秋には日本を離れ国外で越冬する渡り鳥たちのことです。
- オオヨシキリ
- コサメビタキ
- チュウサギ
- ツバメ
オオヨシキリ
オオヨシキリは体長18センチほどの小さな野鳥です。夏場に飛来して繁殖活動を行い、冬は熱帯地域へ渡り越冬し、また暖かい季節に日本に戻ってきます。
頭部から背中(翼)にかけてはスズメのように茶褐色で、首元から胸、腹にかけては白い羽毛となっています。
食性は動物食で、昆虫を捕まえて食します。イネ科のヨシ(アシ)を切り裂いて中の昆虫を捕食することから、オオヨシキリという名前がつきました。夏場にヨシが群生する湿地帯などを探すと見つけやすい野鳥です。
冬鳥
冬鳥は秋から冬にかけて日本国内に訪れ越冬する渡り鳥です。春には日本を離れて北へ移動し、繁殖や子育てを行い、また寒い季節に日本に戻ってきます。
- カワラヒワ
- キンクロハジロ
- カンムリカイツブリ
- ジョウビタキ
- シロハラ
- ツグミ
- トモエガモ
- ヒドリガモ
- ミコアイサ
- ヨシガモ
キンクロハジロ
キンクロハジロは体長40~45センチほどの、カモ目カモ科に属する野鳥です。
カモの仲間ですが名前にカモは入っておらず、目の周りが黄色、頭部や背中、胸が黒、腹や翼の一部が白というオスの見た目が名前の由来となっています。なお、メスはオスに対して地味な色で体全体が茶褐色です。
夏場にシベリアやヨーロッパの北部など北の地域で繁殖活動を行い、冬に日本等に飛来して越冬します。水に潜って小魚を捕食したり、飛び立つ際に水面を除草するなど見るものを楽しませてくれる野鳥となっています。
ツグミ
ツグミは全長約24センチの野鳥です。体調はムクドリと同じくらいですが、ムクドリに比べてスマートな体型となっています。
羽の部分は茶褐色で、お腹や胸側は白と黒のまだら模様が特徴。まだら模様が濃くはっきりとしている個体がオスで、逆に薄い個体がメスです。
地面に降りて餌となる昆虫を探す際に、両足でピョンピョン跳ねるように移動する姿から古くは跳馬とも呼ばれていました。
旅鳥
旅鳥とは夏に日本より北の地域で繁殖し、冬は日本より下の地域に渡り越冬する野鳥で、渡りの途中で日本に立ち寄る渡り鳥です。
旅鳥は基本、春と秋に飛来してきますが、どちらか一方の季節だけに飛来してくるケースもあります。
蜻蛉池公園には『エゾビタキ』や『オオアカハラ』などの旅鳥が飛来してくることがあります。
蜻蛉池公園へのアクセス
蜻蛉池公園お場所(地図)
電車・バス
蜻蛉池公園の徒歩圏内には電車の駅がありませんので、バスも利用することになります。バスは、JR阪和線の下松駅もしくは南海本線の岸和田駅から出ている南海バス『道の駅・愛彩ランド行き』に乗車し、『蜻蛉池公園前』というバス停で下車します。
駐車場
蜻蛉池公園には第1~第3までの3つの有料駐車場が備わっています。駐車料金は普通車で
- 平日:1日310円
- 土日祝:1日510円
となっています。
蜻蛉池公園の野鳥に関するみんなのツイート
本日は所用でジョーシン岸和田店へ
が、あまりに早く着きすぎたもんだから現地から少し離れたところにある蜻蛉池公園へ野鳥の撮影してきました😃
ウメジロー目当てで行ったけどまさかトンビを間近で撮影できるとは😅 pic.twitter.com/q4BbZon7mu— scsc66m (@TA98_458MA) February 4, 2023
早くに目が覚めたので蜻蛉池公園へ野鳥を撮りに。この春から鳥の写真を撮りはじめた私にはこのあたりが限界でしょうね。ルリビタキやエナガが一番撮りたいのだけど
シジュウカラ、カワラヒワ、コゲラ(ピンぼけ)の皆さん#蜻蛉池公園 #野鳥 pic.twitter.com/CxITOL2C04— 豊葦原瑞穂国の民 (@iwasyajin) March 16, 2022
#シメ#初見#蜻蛉池公園#野鳥 #野鳥写真 #バードウォッチング #鳥好きな人と繋がりたい#写真の鳥の名前が間違っていたらそっと教えてください pic.twitter.com/01BrsbldhH
— ko-1 (@goleiroko1) December 11, 2022
午前中はどこかで食事をしていたのだろうか? 昼になって、鳴きながら水を飲みにやってきたルリビタキ君。 #野鳥 #蜻蛉池公園 pic.twitter.com/w5PywjWd5M
— 遊山 (@ninigikourin) January 31, 2018
尖がったところに止まるのが好きなルリビタキちゃん。 #野鳥 #蜻蛉池公園 pic.twitter.com/sjh3VTA2kK
— 遊山 (@ninigikourin) February 27, 2018
大阪府内のその他バードウォッチングスポット
蜻蛉池公園のある大阪府には、魅力的なバードウォッチングスポットがまだまだたくさんあります。
西日本最大の都市として名高い大阪ですが、郊外はもちろん市街地にも緑が豊富な公園があるなど、意外にも野鳥観察に最適なスポットが豊富です。雑木林だけでなく池や湿地帯を有した公園も多く、見られる野鳥の種類も豊富なスポットが多く点在しています。
また、大阪は公共の交通機関が発達しているため、気軽にアクセスできるバードウォッチングスポットが多いのも特徴のひとつです。
以下の記事では、大阪府内にあるたくさんの探鳥地の中から初心者でも野鳥観察が楽しみやすい場所を厳選して紹介しています。
大阪でバードウォッチングをする際にはぜひ参考にしてください。
▶大阪府内の野鳥観察スポット11選!初心者でもバードウォッチングが楽しみやすい公園を中心に360写真付きで紹介
蜻蛉池公園の基本情報
- 住所:大阪府岸和田市三ケ山町大池尻701
- 電話番号:072-443-9671
- 料金:無料
- トイレ:あり
- 駐車場:あり(有料)
- 公式サイト
- 園内マップ
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