日比谷公園で野鳥観察のススメ。都会の真ん中にあるバードウォッチングスポットを360度写真付きで紹介

日比谷公園の概要

日比谷公園は東京都千代田区にある、敷地面積16.2ヘクタールの大きな都立公園です。皇居の南側に位置し、周辺は背の高いビルが立ち並ぶビジネス街となっています。

大都会の真ん中にありながら緑に溢れ、平日はビジネスマンの憩いの場として利用される都会のオアシスとして親しまれています。また、休日にはスポーツ関連や音楽関連など様々なイベントも催され、老若男女たくさんの都民が集う公園です。

園内には

  • 日比谷公会堂
  • 野外音楽堂
  • 市政会館
  • 日比谷図書文化館
  • テニスコート
  • 結婚式場フェリーチェガーデン日比谷

など様々な施設が備わっている他、

  • 約60品種・670株が植栽されるバラ園
  • きれいに整備された第一花壇とペリカン噴水
  • 大噴水のある第二花壇と噴水広場
  • 風情のある日比谷見附跡
  • 推定樹齢400~500年の首賭けイチョウ

など見どころも多く、広い園内をお散歩するだけでも十分に楽しめる公園となっています。

日比谷公園は野鳥観察にも最適!

日比谷公園にはモミジバスズカケノキやイチョウ、桜やモミジなど大小様々な樹木が植樹されている他、園内には水辺となる

  • 雲形池
  • 心字池
  • 噴水池

の3つの池もあり、野鳥が生息しやすい環境が揃っています。

一年を通してたくさんの野鳥が飛来し、また駅からも近くアクセスしやすい公園となっているので、都民が気軽にバードウォッチングをするのに最適なスポットと言えるでしょう。

歩きやすい遊歩道が園内全域に整備されていて、ご老人やバードウォッチング初心者でも野鳥観察しやすい環境となっています。

また、日比谷公園は皇居外苑の日比谷濠に隣接していて、少し足を延ばせば皇居外苑でも野鳥観察を楽しむことが可能です。皇居外苑にもカモ類などを始め、たくさんの野鳥に出会うことが可能です。

なお、日比谷公園では一年中バードウォッチングを楽しめますが、中でも葉っぱが落ちて野鳥を観察しやすい冬がお勧めです。越冬するために訪れるカモ類やジョウビタキなどの冬鳥も多いのが理由のひとつです。

バードウォッチャーに人気のカワセミやアオサギは、一年を通して日比谷公園で観察することができます。出会えるかは運次第ですが、アクセスの便が良く、通いやすいバードウォッチングスポットなので何度通ってたくさんの野鳥を見つけてください。

日比谷公園で見られる野鳥

留鳥(一年を通して出会える鳥)

留鳥とは繁殖や子育て、越冬などを一定の場所で行う鳥です。渡り鳥のような季節に応じて生息する場所を変える鳥ではありませんので、季節にかかわらず出会える鳥です。ただし、小さい鳥は木の葉っぱが散って枝だけになっている方が見つけやすいなど探しやすさは季節ごとに違いがあります。

  • アオサギ
  • ウグイス
  • エナガ
  • オオタカ
  • オナガ
  • カルガモ
  • カワウ
  • カワセミ
  • カワラバト
  • カワラヒワ
  • キジバト
  • ゴイサギ
  • コゲラ
  • コサギ
  • シジュウカラ
  • スズメ
  • ダイサギ
  • ツミ
  • ドバト
  • ハクセキレイ
  • ハシブトガラス
  • ハシボソガラス
  • ヒヨドリ
  • ムクドリ
  • メジロ
  • モズ
  • ヤマガラ

オナガ

枝に止まって背を向けるオナガ

オナガは全長約36センチで、その名の通り尾羽根が長いのが特徴的な野鳥です。

首元から腹にかけては白色で、背中は灰色で翼の先の方に青みがかった羽毛を持っています。また、頭部のみ黒く帽子を被ったように見えるという特徴もあります。

昔は本州全域で見られる留鳥でしたが、近年は西日本での繁殖は観測されておらず、日本での分布を狭めている野鳥です。ただし、西日本では数が減る一方、東日本では個体数が増えているという調査結果もあります。

カワセミ

枝にとまっているカワセミ

カワセミはバードウォッチングをする方にとって人気の高い鳥の一種です。カワセミを漢字で書くと『翡翠』と書くのですが、宝石のヒスイはカワセミからその名が付けられています。カワセミ自体も別名『飛ぶ宝石』とも言われるほど美しい色を持つ鳥です。

体調は約17センチほどで体の大きさの割にクチバシが長いのが特徴的です。背中側は美しいコバルトブルーで、お腹側は鮮やかなオレンジ色となっています。

池や川の水辺の枝などにとまって獲物を探し、獲物が見つかるとスーッと水中に飛び込み小魚を捕まえます。枝などがない場合はホバリングした状態で獲物を探すこともあります。

漂鳥

漂鳥とは日本国内で季節に応じて生息場所を変える鳥です。それに対し、移動する距離が長く日本と国外とを行き来する鳥は渡り鳥と呼ばれています。

漂鳥は暖かい季節には北の地域や標高の高い場所に生息し、寒い季節になると南の地域や低地に移動して越冬します。

日比谷公園では基本、晩秋から冬、春の初頭にかけて出会える可能性が高い鳥たちです。

  • オオバン
  • カイツブリ
  • マガモ
  • ルリビタキ

オオバン

水面を泳ぐオオバン

オオバンはツル目クイナ科の水鳥です。体長は40センチ弱あり、クイナの仲間では最大となっています。真っ黒い体に真っ白いクチバシとおでこというシンプルな配色が特徴的です。

足には水かきがあり水面を泳ぐのが得意です。水面近くにある水草の葉や種子を食べたり、潜水して水生植物の茎を食べたりします。また、雑食性で時には魚や昆虫を捕食することもあります。

ルリビタキ

背を向けているルリビタキ

ルリビタキは体調14センチほどの小さな野鳥です。

バードウォッチャーに人気の鳥で、中でも成長のオスは鮮やかな青い羽毛を持ち見るものを惹きつけます。幼鳥は緑褐色でメスは成長になっても緑褐色のままです。オスが立派な青色の羽毛を手に入れるまで2年以上かかります。

繁殖期以外は単独行動を行っていて、オスもメスも群れることはありません。縄張り意識が強く、その縄張りを見つけることができれば一度飛び去ってしまっても、また同じ場所に戻ってくることも多い鳥です。

夏鳥

夏鳥とは、暖かい春~夏の季節に日本国内に飛来し繁殖活動を行い、秋には日本を離れ国外で越冬する渡り鳥たちのことです。

  • アカハラ
  • オオルリ
  • チュウサギ
  • ツバメ

アカハラ

木の枝にとまるアカハラ

アカハラは成長だと全長24センチほどになる比較的大きな野鳥です。胸からお腹辺りまでオレンジ色の羽毛に覆われているのが名前の由来となっています。

明るく開けた場所で地上に降りてミミズや昆虫などを捕食します。

真夏の繁殖期には標高の高い場所で繁殖を行うため、日比谷公園でアカハラを探す場合は春がお勧めです。

冬鳥

冬鳥は秋から冬にかけて日本国内に訪れ越冬する渡り鳥です。春には日本を離れて北へ移動し、繁殖や子育てを行い、また寒い季節に日本に戻ってきます。

  • オカヨシガモ
  • キンクロハジロ
  • コガモ
  • ジョウビタキ
  • シロハラ
  • セグロカモメ
  • ツグミ
  • ニシオジロビタキ
  • ハシビロガモ
  • ホシハジロ
  • ヨシガモ

キンクロハジロ

水面に浮かぶキンクロハジロ

キンクロハジロは体長40~45センチほどの、カモ目カモ科に属する野鳥です。

カモの仲間ですが名前にカモは入っておらず、目の周りが黄色、頭部や背中、胸が黒、腹や翼の一部が白というオスの見た目が名前の由来となっています。なお、メスはオスに対して地味な色で体全体が茶褐色です。

夏場にシベリアやヨーロッパの北部など北の地域で繁殖活動を行い、冬に日本等に飛来して越冬します。水に潜って小魚を捕食したり、飛び立つ際に水面を除草するなど見るものを楽しませてくれる野鳥となっています。

ツグミ

地上に降りているツグミ

ツグミは全長約24センチの野鳥です。体調はムクドリと同じくらいですが、ムクドリに比べてスマートな体型となっています。

羽の部分は茶褐色で、お腹や胸側は白と黒のまだら模様が特徴。まだら模様が濃くはっきりとしている個体がオスで、逆に薄い個体がメスです。

地面に降りて餌となる昆虫を探す際に、両足でピョンピョン跳ねるように移動する姿から古くは跳馬とも呼ばれていました。

日比谷公園へのアクセス

日比谷公園の場所(地図)

電車

日比谷公園は以下の複数の路線・駅が利用可能です。

  • 東京メトロ丸ノ内線・千代田線『霞ヶ関駅』:B2出口すぐ
  • 東京メトロ日比谷線・千代田線・都営地下鉄三田線『日比谷駅』:A10・A14出口すぐ
  • 東京メトロ有楽町線『桜田門駅』:出口5から徒歩5分
  • JR『有楽町駅』:徒歩8分

駐車場

専用駐車場ではありませんが、日比谷自動車駐車場が利用可能です。

駐車料金は

  • 8時~22時:25分300円
  • 22時~8時:25分150円
  • 1日最大:2,700円(0時に新料金が適用)

となっています。

日比谷公園の野鳥に関するみんなのツイート

東京都内のその他バードウォッチングスポット

日比谷公園のある東京には、まだまだたくさんのバードウォッチングスポットがあります。大都会であるにも関わらず、野鳥が生息できる自然が残された場所も点在していて、観察できる野鳥も意外に豊富です。

以下の記事では、東京都内にあるバードウォッチングスポットを厳選して紹介しています。

東京都内の野鳥観察スポット21選!バードウォッチングに最適な公園などを360度写真付きで紹介します

都内なのでアクセスの便は良く、また基本は公園など遊歩道が整備された歩きやすい場所となっていますので、バードウォッチング初心者でも気軽に野鳥観察を楽しめる環境ばかりです。

東京都内で野鳥観察をする場合は、ぜひご参考ください。

日比谷公園の基本情報

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