皇居とその周辺で野鳥観察のススメ。都内の人気バードウォッチングスポットを360度写真付きで紹介

皇居の概要

皇居は東京都千代田区千代田にある天皇および皇族の住まいです。江戸時代に徳川将軍家の居城としていた『江戸城』があった場所で、現在でもお堀や石垣、二重橋などお城の面影が残っています。

皇居前広場を含め内濠に沿った緑地は『皇居外苑』として一般の方でも自由に出入りできる他、旧江戸城の本丸、二の丸、三の丸の跡地の一部も一般公開されていて、東京を代表する観光名所にもなっています。

また、皇居を中心にその外周にある歩道はジョギングコースとしても人気が高く、連日たくさんのランナーが走りに訪れます。

皇居周辺は野鳥観察も人気!

皇居やその周辺は大都会東京のど真ん中に位置しているにも関わらず、緑がとても豊かな場所で、またお濠などの水辺も豊富なことからたくさんの野鳥が訪れるエリアとなっています。

野鳥観察のために訪れる人も少なくなく、都民が気軽に行くことができるバードウォッチングスポットとしても人気が高いスポットです。

お濠などの水辺が豊富なためカモ類はもちろん、サギの仲間やカワウ、見応えのあるコブハクチョウなどにも出会えます。なお、皇居のお濠にいるコブハクチョウは野鳥(野生)ではなく、飼育されているハクチョウです。

また、水鳥の他にも夏はキビタキ、冬はシロハラなどの渡り鳥も飛来し、季節ごとに都心では普段なかなか見かけない野鳥に出会うことが可能で、見られる野鳥の種類が豊富なバードウォッチングスポットと言えるでしょう。

皇居やその周辺で見られる野鳥

留鳥(一年を通して出会える鳥)

留鳥とは繁殖や子育て、越冬などを一定の場所で行う鳥です。渡り鳥のような季節に応じて生息する場所を変える鳥ではありませんので、季節にかかわらず出会える鳥です。ただし、小さい鳥は木の葉っぱが散って枝だけになっている方が見つけやすいなど探しやすさは季節ごとに違いがあります。

  • アオサギ
  • エナガ
  • オナガ
  • カルガモ
  • カワウ
  • カワセミ
  • カワラバト
  • カワラヒワ
  • キジバト
  • キセキレイ
  • コゲラ
  • コサギ
  • コブハクチョウ
  • シジュウカラ
  • スズメ
  • ダイサギ
  • ハクセキレイ
  • ハシブトガラス
  • ハシボソガラス
  • バン
  • ヒヨドリ
  • ムクドリ
  • メジロ
  • ヤマガラ

エナガ

木の枝にとまるエナガ

エナガは柄杓の柄のような長い尾羽が特徴的な小さな鳥です。全長は尾羽を含めると13~14センチほどあり、また胴体の部分も羽が丸く膨らんでいるため実際より大きく見えますが、実際はとても小さい鳥で体重は8グラムほどしかありません。

スズメの体重が24グラムほどなので、スズメの半分以下の体重です。日本で一番小さい『キクイタダキ』の5グラムに次いで、日本で二番目に小さい鳥となっています。

キセキレイ

枝にとまっているキセキレイ

キセキレイは体長約20センチほどの野鳥で、スズメ目セキレイ科に属します。尾羽が長く体長の半分ほどを占め、いつもこの尾羽をフリフリと上下に動かす姿から、「石たたき」や「庭たたき」とも呼ばれます。

胸から腹部、お尻のほうにかけて黄色い羽毛で覆わているのが特徴で、特に夏場は黄色が鮮やかになり、見るものを魅了します。

群れは作らず単独かツガイで行動しています。渓流沿いで生活していることが多いので、水辺付近を探すと良いでしょう。

漂鳥

漂鳥とは日本国内で季節に応じて生息場所を変える鳥です。それに対し、移動する距離が長く日本と国外とを行き来する鳥は渡り鳥と呼ばれています。

漂鳥は暖かい季節には北の地域や標高の高い場所に生息し、寒い季節になると南の地域や低地に移動して越冬します。

皇居と園周辺では基本、晩秋から冬、春の初頭にかけて出会える可能性が高い鳥たちです。

  • アオジ
  • オオバン
  • オシドリ
  • カイツブリ
  • シメ
  • ノスリ
  • マガモ

オシドリ

オシドリのツガイ

オシドリはオスの体長45センチ前後、メスが40センチほどでオスのほうが若干体の大きな水鳥です。体の大きさだけでなく、オスは少し派手な色彩となっているのに対し、メスは地味な色合いの鳥となっています。

「オシドリ夫婦」という言葉の由来にもなっていて、ツガイで行動していることが多く、その仲睦まじい姿からバードウォッチングの対象としても人気の高い野鳥です。

暖かい季節に北海道などの北の地域で繁殖を行い、冬場は本州以南に移動して越冬する漂鳥ですが、海外から渡ってくる冬鳥のオシドリもいるようです。

シメ

シメは体長約18センチのスズメ目アトリ科の野鳥です。スズメよりも若干大きく、色は全身茶褐色がベースで翼の先が黒色となっています。

日本では夏場に北海道で繁殖を行い、寒い季節には本州に渡ってきて越冬します。カエデやムクノキなどの種子を主食としていますので、その付近を探すと良いでしょう。

鳴き声が「シー」と聞こえることから、鳥を意味する接尾語である「メ」からその名がついたと言われています。

夏鳥

夏鳥とは、暖かい春~夏の季節に日本国内に飛来し繁殖活動を行い、秋には日本を離れ国外で越冬する渡り鳥たちのことです。

  • キビタキ
  • ツバメ

キビタキ

木の枝にとまるキビタキ

キビタキは体長13~14センチほどの小さな野鳥です。メスは地味な色合いですが、オスは黒をベースとした翼に旨や頭の一部に黄色い羽毛を持ち、カラフルな姿でバードウォッチャーを楽しませてくれます。

昆虫を捕食するため雑木林を好んで住処にしていますので、雑木林を中心に探してみると良いでしょう。また、明け方にオスは縄張りを誇示するために美しい声を発します。鳴き声を頼りに探すのもコツのひとつです。

夏場に日本で繁殖を行ったキビタキは、冬の訪れとともに東南アジアへ渡り越冬し、また暖かい季節に日本に戻ってきます。

冬鳥

冬鳥は秋から冬にかけて日本国内に訪れ越冬する渡り鳥です。春には日本を離れて北へ移動し、繁殖や子育てを行い、また寒い季節に日本に戻ってきます。

  • オカヨシガモ
  • カモメ
  • キンクロハジロ
  • コガモ
  • ジョウビタキ
  • シロハラ
  • ツグミ
  • ハシビロガモ
  • ヒドリガモ
  • ホシハジロ
  • ユリカモメ
  • ヨシガモ

ツグミ

地上に降りているツグミ

ツグミは全長約24センチの野鳥です。体調はムクドリと同じくらいですが、ムクドリに比べてスマートな体型となっています。

羽の部分は茶褐色で、お腹や胸側は白と黒のまだら模様が特徴。まだら模様が濃くはっきりとしている個体がオスで、逆に薄い個体がメスです。

地面に降りて餌となる昆虫を探す際に、両足でピョンピョン跳ねるように移動する姿から古くは跳馬とも呼ばれていました。

ヒドリガモ

群れで水面を漂うヒドリガモ

ヒドリガモはオスの体長が約50センチ、メスが40センチほどのカモです。マガモやコガモと同様、日本ではよく目にするポピュラーなカモとなっています。

見た目はオスのほうが派手な色合いとなっていて、顔は茶色いがベースに額から頭頂部にかけてクリーム色のラインが入っています。背中側は灰色ですが尾羽根に近い先の方は美しい黒色となっています。

ユーラシア大陸の北部で繁殖を行い、越冬のために日本などに渡ります。日本では冬に全国で観察することができます。淡水の池だけでなく、海上や海岸でみかけることも多い野鳥です。

皇居へのアクセス

皇居の場所(地図)

電車

以下の複数の駅・路線が利用可能です。皇居のどのポイントに向かいたいかで最寄りは変わってきます。

  • 東京メトロ千代田線『二重橋前駅』
  • 東京メトロ有楽町線『桜田門駅』
  • 東京メトロ日比谷線『日比谷駅』
  • 都営新宿線『九段下駅』
  • JR各線『東京駅』

駐車場

皇居の北側に隣接する『北の丸公園』の駐車場が利用可能です。第1~第3まであり、それぞれ営業時間がことなります。

  • 第1:8:30~22:00(18:30最終入庫)
  • 第2:8:30~22:00(18:30最終入庫)
  • 第3:8:30~17:00

駐車料金は

  • 1時間:400円
  • 当日最大料金:2,000円

となっています。

皇居の野鳥に関するみんなのツイート

東京都内のその他バードウォッチングスポット

皇居のある東京には、まだまだたくさんのバードウォッチングスポットがあります。大都会であるにも関わらず、野鳥が生息できる自然が残された場所も点在していて、観察できる野鳥も意外に豊富です。

以下の記事では、東京都内にあるバードウォッチングスポットを厳選して紹介しています。

東京都内の野鳥観察スポット21選!バードウォッチングに最適な公園などを360度写真付きで紹介します

都内なのでアクセスの便は良く、また基本は公園など遊歩道が整備された歩きやすい場所となっていますので、バードウォッチング初心者でも気軽に野鳥観察を楽しめる環境ばかりです。

東京都内で野鳥観察をする場合は、ぜひご参考ください。

皇居の基本情報

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