砧公園での野鳥観察のススメ。バードウォッチング初心者でも楽しみやすいスポットを360度写真付きで紹介

砧公園の概要

砧公園は東京都世田谷区にある敷地面積約39万平方メートルの大きな都立公園です。太平洋戦争時に防空緑地として利用されていた場所に、野球場や都営のゴルフ場が作られ、1966年に敷地の一部がファミリーパークとして開園したのが始まりです。

園内は大きく自然豊かな西側エリアと、スポーツ施設が充実した東側エリアに分けられます。

西側エリアには

  • バードサンクチュアリ
  • 谷戸川
  • ファミリーパーク
  • 梅林

など、バードウォッチングをはじめとした自然観察が楽しめる環境が整っています。

東側エリアには

  • 軟式野球場
  • 少年サッカー場
  • 遊具のあるこどもの森
  • 自転車練習ができるチリリン広場

など、スポーツや体を動かす遊びが楽しめる施設が揃っているほか、美術館などもあり、老若男女たくさんの層が楽しめる公園となっています。

砧公園は野鳥観察にも最適!

広い園内はたくさんの木々が植樹されとても緑が豊かなうえ、谷戸川やバードサンクチュアリ内の池など水辺もあり、野鳥が集まりやすい環境が整っています。留鳥が生息しているのはもちろん、毎年たくさんの渡り鳥も訪れ、一年を通して野鳥観察を楽しむことができるスポットです。

谷戸川周辺ではコゲラやエナガ、ハクセキレイなどの野鳥と出会えたり、ファミリーパークでは桜の開花時期に花の蜜を吸いにきたメジロを観察したりすることができます。

なお、砧公園では定期的に『野鳥観察会』も開催されていて、野鳥ボランティアの方の解説を聞きながらバードウォッチングを楽しむことができますので、バードウォッチング初心者にもお勧めのバードウォッチングスポットとなっています。

バードサンクチュアリ

砧公園には野鳥の生息域を保全するために人の立ち入りを制限したバードサンクチュアリが設けられています。砧公園のバードサンクチュアリは公園の東側、大蔵門から入って徒歩2~3分の場所にあります。

バードサンクチュアリ内に入ることはできませんが観察窓が設置されていて、サンクチュアリ内の野鳥を観察することができます。

また、観察窓のある壁には『野鳥観察のポイント』や『見られる野鳥の種類(解説)』などの案内板も設置されていて、バードウォッチング初心者でも楽しみやすい作りとなっています。

砧公園で見られる野鳥

留鳥(一年を通して出会える鳥)

留鳥とは繁殖や子育て、越冬などを一定の場所で行う鳥です。渡り鳥のような季節に応じて生息する場所を変える鳥ではありませんので、季節にかかわらず出会える鳥です。ただし、小さい鳥は木の葉っぱが散って枝だけになっている方が見つけやすいなど探しやすさは季節ごとに違いがあります。

  • アオゲラ
  • アオサギ
  • ウグイス
  • エナガ
  • オオタカ
  • オナガ
  • カケス
  • カルガモ
  • カワウ
  • カワセミ
  • カワラバト
  • カワラヒワ
  • キジバト
  • キセキレイ
  • ゴイサギ
  • コゲラ
  • コサギ
  • シジュウカラ
  • スズメ
  • ダイサギ
  • ツミ
  • ハクセキレイ
  • ハシブトガラス
  • ハシボソガラス
  • ヒヨドリ
  • ムクドリ
  • メジロ
  • モズ
  • ヤマガラ

エナガ

木の枝にとまるエナガ

エナガは柄杓の柄のような長い尾羽が特徴的な小さな鳥です。全長は尾羽を含めると13~14センチほどあり、また胴体の部分も羽が丸く膨らんでいるため実際より大きく見えますが、実際はとても小さい鳥で体重は8グラムほどしかありません。

スズメの体重が24グラムほどなので、スズメの半分以下の体重です。日本で一番小さい『キクイタダキ』の5グラムに次いで、日本で二番目に小さい鳥となっています。

ゴイサギ

水辺に佇むゴイサギ

ゴイサギは体長60センチ前後のペリカン目サギ科に属する野鳥です。翼を広げると1メートル以上となり、バードウォッチングでは見ごたえのある野鳥として人気です。

夜行性の鳥で昼間は林の中や水辺近くの木の上でじっとしていることが多く、日が傾きかけた頃に池に訪れて小魚を捕食する姿が見られます。

日が落ちた夜には大きな声で「クワッ」っとカラスのように泣くことから、別名『ヨガラス(夜烏)』とも呼ばれています。

漂鳥

漂鳥とは日本国内で季節に応じて生息場所を変える鳥です。それに対し、移動する距離が長く日本と国外とを行き来する鳥は渡り鳥と呼ばれています。

漂鳥は暖かい季節には北の地域や標高の高い場所に生息し、寒い季節になると南の地域や低地に移動して越冬します。

砧公園では基本、晩秋から冬、春の初頭にかけて出会える可能性が高い鳥たちです。

  • アオジ
  • シメ
  • ノスリ
  • ノリス
  • ルリビタキ

ルリビタキ

背を向けているルリビタキ

ルリビタキは体調14センチほどの小さな野鳥です。

バードウォッチャーに人気の鳥で、中でも成長のオスは鮮やかな青い羽毛を持ち見るものを惹きつけます。幼鳥は緑褐色でメスは成長になっても緑褐色のままです。オスが立派な青色の羽毛を手に入れるまで2年以上かかります。

繁殖期以外は単独行動を行っていて、オスもメスも群れることはありません。縄張り意識が強く、その縄張りを見つけることができれば一度飛び去ってしまっても、また同じ場所に戻ってくることも多い鳥です。

夏鳥

夏鳥とは、暖かい春~夏の季節に日本国内に飛来し繁殖活動を行い、秋には日本を離れ国外で越冬する渡り鳥たちのことです。

  • アカハラ
  • オオルリ
  • キビタキ
  • コサメビタキ
  • ツバメ

キビタキ

枝にとまるキビタキ

キビタキは体長13~14センチほどの小さな野鳥です。メスは地味な色合いですが、オスは黒をベースとした翼に旨や頭の一部に黄色い羽毛を持ち、カラフルな姿でバードウォッチャーを楽しませてくれます。

昆虫を捕食するため雑木林を好んで住処にしていますので、雑木林を中心に探してみると良いでしょう。また、明け方にオスは縄張りを誇示するために美しい声を発します。鳴き声を頼りに探すのもコツのひとつです。

夏場に日本で繁殖を行ったキビタキは、冬の訪れとともに東南アジアへ渡り越冬し、また暖かい季節に日本に戻ってきます。

冬鳥

冬鳥は秋から冬にかけて日本国内に訪れ越冬する渡り鳥です。春には日本を離れて北へ移動し、繁殖や子育てを行い、また寒い季節に日本に戻ってきます。

  • アトリ
  • コガモ
  • ジョウビタキ
  • シロハラ
  • ツグミ

ジョウビタキ

枝にとまっているジョウビタキ

ジョウビタキは全長約15センチほどの小さな野鳥です。

ベースの色は薄い茶色に、オスのみ頭が銀白色に顔部分が黒と比較的カラフルな羽毛を持っていますが、メスは翼の一部に白斑があるのみで地味な色味となっていてスズメに見間違えられることもあります。

夏にチベットやロシア極東などで繁殖を行い、冬になれると日本全国に渡り鳥としてやってきますが、近年は日本国内での繁殖も確認されています。

体の小さい鳥は群れることが多いのですが、こんおジョウビタキは群れを作らず単体で暮らしています。

ツグミ

地上に降りているツグミ

ツグミは全長約24センチの野鳥です。体調はムクドリと同じくらいですが、ムクドリに比べてスマートな体型となっています。

羽の部分は茶褐色で、お腹や胸側は白と黒のまだら模様が特徴。まだら模様が濃くはっきりとしている個体がオスで、逆に薄い個体がメスです。

地面に降りて餌となる昆虫を探す際に、両足でピョンピョン跳ねるように移動する姿から古くは跳馬とも呼ばれていました。

旅鳥

枝に止まるエゾビタキ

砧公園には旅鳥のエゾビタキが訪れることもあります。

砧公園へのアクセス

砧公園の場所(地図)

電車

砧公園の最寄り駅は東急田園都市線の『用賀駅』で、駅から公園までは徒歩20分ほどの道のりです。

駐車場

砧公園には専用の有料駐車場が備わっています。24時間営業で、料金は

  • 最初の1時間:300円
  • それ以降20分毎:100円
  • 入庫後12時間最大:1,200円(最大料金は繰り返し適用)

です。

砧公園の野鳥に関するみんなのツイート

東京都内のその他バードウォッチングスポット

砧公園のある東京には、まだまだたくさんのバードウォッチングスポットがあります。大都会であるにも関わらず、野鳥が生息できる自然が残された場所も点在していて、観察できる野鳥も意外に豊富です。

以下の記事では、東京都内にあるバードウォッチングスポットを厳選して紹介しています。

東京都内の野鳥観察スポット21選!バードウォッチングに最適な公園などを360度写真付きで紹介します

都内なのでアクセスの便は良く、また基本は公園など遊歩道が整備された歩きやすい場所となっていますので、バードウォッチング初心者でも気軽に野鳥観察を楽しめる環境ばかりです。

東京都内で野鳥観察をする場合は、ぜひご参考ください。

砧公園の基本情報

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