錦織公園での野鳥観察のススメ。初心者でも楽しみやすいバードウォッチングスポットを360写真付きで紹介

錦織公園の概要

錦織公園は大阪府富田林市にある、広さ65.7ヘクタールもある大きな都市公園です。羽曳野丘陵の起伏に富んだ地形を活かして作られた公園となっています。

広い園内には

  • やんちゃの里(遊具広場)
  • 河内の里
  • 展望台
  • 桜木の里
  • 梅の里
  • 峠の吊り橋

など様々なエリアが設けられていて、四季を感じることができるスポットです。

また、園内には桜や梅の木々の他にも『きつつきの森』や『どんぐりの森』『水映の森』などの雑木林が豊富で、大阪府が選定する自然名所『大阪みどりの百選』にも選ばれています。

自然ふれあい教室など体験型のイベントも開催され、老若男女たくさんの人が楽しめる公園として、たくさんの人に親しまれています。

錦織公園は野鳥観察にも最適

錦織公園は緑が豊富なことに加え、

  • 上の池
  • 中の池
  • 奥の池
  • 赤穂池
  • 堤池

など複数の池や湿地帯にも恵まれていて、野鳥が集まりやすい環境が揃っています。園内は歩きやすい遊歩道が張り巡らされていて、バードウォッチング初心者や年配の方でも野鳥観察がしやすいスポットと言えるでしょう。

バードウォッチャーに人気のカワセミが見られる他、夏にはオオルリやキビタキと言った色鮮やかな夏鳥に出会える可能性もあります。

また、冬場の池は越冬のために飛来してきたカモ類などを始めとした冬鳥で賑わいを見せる他、春には梅や桜の花の蜜を吸いにメジロなどが飛来してきますので、花見と一緒に野鳥観察を楽しむことも可能です。

季節ごとに見られる野鳥も様々で、一年を通してバードウォッチングを楽しむことができますが、中でも冬場は野鳥が探しやすくお勧めです。

なお、見応えのある猛禽類が飛来してくることもあり、運が良ければ狩りをするシーンを見られるかもしれません。

錦織公園では定期的に野鳥観察会などのイベントも開催されていますので、参加してみたい方は公式サイトのイベント情報をチェックしておきましょう。

錦織公園で見られる野鳥

留鳥(一年を通して出会える鳥)

留鳥とは繁殖や子育て、越冬などを一定の場所で行う鳥です。渡り鳥のような季節に応じて生息する場所を変える鳥ではありませんので、季節にかかわらず出会える鳥です。ただし、小さい鳥は木の葉っぱが散って枝だけになっている方が見つけやすいなど探しやすさは季節ごとに違いがあります。

  • アオサギ
  • イソヒヨドリ
  • ウグイス
  • エナガ
  • オオタカ
  • カルガモ
  • カワウ
  • カワセミ
  • カワラヒワ
  • キセキレイ
  • ゴイサギ
  • コゲラ
  • コジュケイ
  • シジュウカラ
  • セグロセキレイ
  • ダイサギ
  • チョウゲンボウ
  • ツミ
  • ハクセキレイ
  • ハヤブサ
  • バン
  • ヒヨドリ
  • ムクドリ
  • メジロ
  • モズ
  • ヤマガラ

キセキレイ

枝にとまっているキセキレイ

キセキレイは体長約20センチほどの野鳥で、スズメ目セキレイ科に属します。尾羽が長く体長の半分ほどを占め、いつもこの尾羽をフリフリと上下に動かす姿から、「石たたき」や「庭たたき」とも呼ばれます。

胸から腹部、お尻のほうにかけて黄色い羽毛で覆わているのが特徴で、特に夏場は黄色が鮮やかになり、見るものを魅了します。

群れは作らず単独かツガイで行動しています。渓流沿いで生活していることが多いので、水辺付近を探すと良いでしょう。

アオサギ

池の畔に立つアオサギ

アオサギは体長が90センチ以上にもなる、日本で見られるサギの仲間では最大の鳥です。体が大きく見ごたえがあることからバードウォッチングではとても人気の野鳥となっています。

成鳥は足や首がスラリと長く、頭には黒い冠羽があります。背(翼)部分は灰色ですが、それがくすんだ青色に見えるのがアオサギという名前の由来と言われています。(諸説あります)

アオサギは浅い水辺で魚や両生類などの捕まえて食べていますが、時に小鳥を捕食することもあります。また、他の鳥から獲物を横取りすることでも知られています。

漂鳥

漂鳥とは日本国内で季節に応じて生息場所を変える鳥です。それに対し、移動する距離が長く日本と国外とを行き来する鳥は渡り鳥と呼ばれています。

漂鳥は暖かい季節には北の地域や標高の高い場所に生息し、寒い季節になると南の地域や低地に移動して越冬します。

錦織公園では基本、晩秋から冬、春の初頭にかけて出会える可能性が高い鳥たちです。

  • アオジ
  • オオバン
  • オシドリ
  • カイツブリ
  • シメ
  • トラツグミ
  • ノスリ
  • ハイタカ
  • ビンズイ
  • マガモ
  • ルリビタキ
  • イカル
  • キクイタダキ

オオバン

水面を泳ぐオオバン

オオバンはツル目クイナ科の水鳥です。体長は40センチ弱あり、クイナの仲間では最大となっています。真っ黒い体に真っ白いクチバシとおでこというシンプルな配色が特徴的です。

足には水かきがあり水面を泳ぐのが得意です。水面近くにある水草の葉や種子を食べたり、潜水して水生植物の茎を食べたりします。また、雑食性で時には魚や昆虫を捕食することもあります。

シメ

シメは体長約18センチのスズメ目アトリ科の野鳥です。スズメよりも若干大きく、色は全身茶褐色がベースで翼の先が黒色となっています。

日本では夏場に北海道で繁殖を行い、寒い季節には本州に渡ってきて越冬します。カエデやムクノキなどの種子を主食としていますので、その付近を探すと良いでしょう。

鳴き声が「シー」と聞こえることから、鳥を意味する接尾語である「メ」からその名がついたと言われています。

夏鳥

夏鳥とは、暖かい春~夏の季節に日本国内に飛来し繁殖活動を行い、秋には日本を離れ国外で越冬する渡り鳥たちのことです。

  • アマサギ
  • オオルリ
  • キビタキ
  • コサメビタキ
  • サンコウチョウ
  • ツバメ
  • メボソムシクイ

オオルリ

枝にとまっているオオルリ

オオルリは体長約16センチほどの野鳥です。メスは背中側が茶褐色で腹が白と地味なのに対し、オスはその名の通り背中側が濃い青(瑠璃色)に腹が白ととても美しい色を持っています。

夏場に日本に訪れ繁殖活動を行い、冬になると東南アジアなどに移動して越冬し、また暖かい季節に日本に戻ってくる夏鳥です。

とても目立つ色をしていますが、木の高い場所にとまっていることが多く見つけるのが難しいと言われています。ゆっくりと「ピリーリー、ポィヒーリー、ピールリ、ピールリ、ジィ、ジィ」と美しい特徴的なさえずりをしますので、声を頼りに探してみると良いでしょう。

サンコウチョウ

枝にとまるサンコウチョウ

サンコウチョウはオスに長い尾羽があるのが特徴的な野鳥です。メスの体長が約17.5センチなのに対しオスは約45センチで、そのオスの体長の内30センチ以上は尾羽となっています。

なお、オスの尾羽が長いのは繁殖期のみで、日本にやってくる春から初夏は尾羽が長く、繁殖活動が終わり海外へと渡る秋頃には長い尾羽がなくなっています。

繁殖期のオスが長い尾羽を付けて飛ぶ姿は幻想的で、バードウォッチャーには一度は見てみたい憧れの野鳥です。

冬鳥

冬鳥は秋から冬にかけて日本国内に訪れ越冬する渡り鳥です。春には日本を離れて北へ移動し、繁殖や子育てを行い、また寒い季節に日本に戻ってきます。

  • オナガガモ
  • キンクロハジロ
  • コガモ
  • ジョウビタキ
  • シロハラ
  • セグロカモメ
  • ツグミ
  • ヒドリガモ
  • ホシハジロ

オナガガモ

水面を泳ぐオナガガモのオス

オナガガモはその名の通り尾羽根が長いのが特徴的なカモです。ただし、尾羽根が長いのはオスのみで、メスはオスに比べて尾は短めとなっています。また、体長もオスは75センチほどまで成長するのに対し、メスは55センチほどと体格差もあります。

また、柄もメスは地味な色合いなのに比べ、オスは顔(頭部)が茶褐色ですが首から胸にかけて白い羽毛を持ち、派手ではありませんがユニークな模様を持つ水鳥となっています。

なお、夏場は局地に近いツンドラ地帯で繁殖を行い、冬に日本の本州以南で越冬する冬鳥です。

ジョウビタキ

枝にとまっているジョウビタキ

ジョウビタキは全長約15センチほどの小さな野鳥です。

ベースの色は薄い茶色に、オスのみ頭が銀白色に顔部分が黒と比較的カラフルな羽毛を持っていますが、メスは翼の一部に白斑があるのみで地味な色味となっていてスズメに見間違えられることもあります。

夏にチベットやロシア極東などで繁殖を行い、冬になれると日本全国に渡り鳥としてやってきますが、近年は日本国内での繁殖も確認されています。

体の小さい鳥は群れることが多いのですが、こんおジョウビタキは群れを作らず単体で暮らしています。

旅鳥

枝に止まるエゾビタキ

旅鳥とは夏に日本より北の地域で繁殖し、冬は日本より下の地域に渡り越冬する野鳥で、渡りの途中で日本に立ち寄る渡り鳥です。

旅鳥は基本、春と秋に飛来してきますが、どちらか一方の季節だけに飛来してくるケースもあります。

錦織公園には『エゾビタキ』『オオムシクイ』などの旅鳥が飛来してくることがあります。

錦織公園へのアクセス

錦織公園の場所(地図)

電車

最寄り駅は近畿日本鉄道(近鉄)の『滝谷不動駅』または、南海電気鉄道高野線の『滝谷駅』で、いずれも駅から公園までは徒歩20分程度です。

車・駐車場

南阪奈道路の『美原インターチェンジ』から車で20分ほどの距離です。

なお、錦織公園には平日は無料で利用可能な駐車場が備わっています。土日祝日の駐車料金は『640円』です。

駐車場は営業時間が『9時~17時』となっていますので、ご注意ください。

錦織公園の野鳥に関するみんなのツイート

大阪府内のその他バードウォッチングスポット

錦織公園のある大阪府には、魅力的なバードウォッチングスポットがまだまだたくさんあります。

西日本最大の都市として名高い大阪ですが、郊外はもちろん市街地にも緑が豊富な公園があるなど、意外にも野鳥観察に最適なスポットが豊富です。雑木林だけでなく池や湿地帯を有した公園も多く、見られる野鳥の種類も豊富なスポットが多く点在しています。

また、大阪は公共の交通機関が発達しているため、気軽にアクセスできるバードウォッチングスポットが多いのも特徴のひとつです。

以下の記事では、大阪府内にあるたくさんの探鳥地の中から初心者でも野鳥観察が楽しみやすい場所を厳選して紹介しています。

大阪でバードウォッチングをする際にはぜひ参考にしてください。
大阪府内の野鳥観察スポット11選!初心者でもバードウォッチングが楽しみやすい公園を中心に360写真付きで紹介

錦織公園の基本情報

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