新横浜公園の概要
新横浜公園は神奈川県横浜市港北区にある規模の大きな運動公園です。日産スタジアム(横浜国際総合競技場)を中心に
- プール(日産ウォーターパーク)
- 人工芝のサッカー場(しんよこフットボールパーク)
- 天然芝の球技場(横浜F・マリノス練習場)
- バスケットボール広場
- テニスコート
- スケボー広場
- インラインスケート広場
- 投てき練習場
など様々な運動施設が備わっていて、運動公園としては横浜市最大規模を誇ります。
運動施設の他にも
- 子供向け遊具広場
- ドッグラン
- レストラン
- 草地広場
などがあり、週末にはたくさんの人が訪れるレジャースポットとなっています。新横浜駅から歩いてすぐの場所にありアクセスもしやすいため、とても人気の高い公園です。
また、神奈川と東京を流れる一級河川『鶴見川』が公園のすぐ近くを流れていて、この鶴見川が氾濫しそうになると自動で水が流入する遊水地としても活用されます。実際に2019年の台風19号がもたらした大雨の際には遊水地として活用され、水害を防いだと言われています。
新横浜公園は野鳥観察も楽しめる!
新横浜公園は都市開発が進む新横浜駅の隣に位置していますが、園内には木々が植樹されている他、鶴見川の河川敷に隣接していることもあって周辺に比べると緑の多いエリアとなっています。
また、公園の北側は大きな池があり水辺を好む野鳥が集まりやすい環境が揃っていて、野鳥観察を楽しむのもお勧めです。
新横浜公園でのバードウォッチングは池やその周辺がメインのスポットとなっていて、季節ごとに多種多様な野鳥を観察することができます。
公園北側の池ではバードウォッチャーに人気のカワセミや、見ごたえのあるアオサギなどを一年を通して観察することができる他、冬場は越冬のために訪れたカモ類などで賑わいをみせます。中でもパンダガモという異名を持つ『ミコアイサ』はバードウォッチャーからの人気者です。
水鳥以外にも運が良ければトラフズクやコミミズクと言ったフクロウの仲間や、ノスリやオオタカなどの猛禽類に出会えることもあります。
都会の中にある公園とは思えないほどたくさんの種類の野鳥が観察できるバードウォッチングスポットとなっています。
なお、日産スタジアムが主催して野鳥観察会なども行われているようなので、バードウォッチング初心者の方は参加してみるのも良いでしょう。野鳥観察会については、日産スタジアム公式サイトのイベント情報をチェックしてください。
新横浜公園で見られる野鳥
留鳥(一年を通して出会える鳥)
留鳥とは繁殖や子育て、越冬などを一定の場所で行う鳥です。渡り鳥のような季節に応じて生息する場所を変える鳥ではありませんので、季節にかかわらず出会える鳥です。ただし、小さい鳥は木の葉っぱが散って枝だけになっている方が見つけやすいなど探しやすさは季節ごとに違いがあります。
- アオサギ
- イカルチドリ
- イソシギ
- イソヒヨドリ
- ウグイス
- エナガ
- オオタカ
- オナガ
- カルガモ
- カワウ
- カワセミ
- カワラバト
- カワラヒワ
- キジバト
- キセキレイ
- ゴイサギ
- コゲラ
- コサギ
- シジュウカラ
- スズメ
- セグロセキレイ
- セッカ
- ダイサギ
- チョウゲンボウ
- トビ
- ハクセキレイ
- ハシブトガラス
- ハシボソガラス
- ハヤブサ
- バン
- ヒヨドリ
- ホオジロ
- ミサゴ
- ムクドリ
- メジロ
- モズ
- ムジセッカ
カワラヒワ
カワラヒワは体長14センチほどで、スズメと同じくらいの大きさの野鳥です。茶褐色がベースの色で一見地味に見えますが、翼の一部が黄色い羽毛となっていて、飛び立つと黄色い模様が目立ちます。
雛には虫の幼虫を与えますが、成鳥は主に植物の種を好んで食べます。森や林だけでなく、街路樹や庭木などにも巣を作ることで知られています。
ハクセキレイ
ハクセキレイは体長約21センチほどの野鳥です。スマートな体型をしていて、尾羽根が少し長いのが特徴となっています。
頭部から背中にかけて黒色もしくは灰色で腹部は白色で、首元にも黒色が入っています。雄の夏羽は黒色となりコントラストがはっきりとします。
昔、関東では冬鳥として知られていましたが、繁殖地が南下し1970年代以降は東京での繁殖も確認され留鳥となっています。
漂鳥
漂鳥とは日本国内で季節に応じて生息場所を変える鳥です。それに対し、移動する距離が長く日本と国外とを行き来する鳥は渡り鳥と呼ばれています。
漂鳥は暖かい季節には北の地域や標高の高い場所に生息し、寒い季節になると南の地域や低地に移動して越冬します。
新横浜公園では基本、晩秋から冬、春の初頭にかけて出会える可能性が高い鳥たちです。
- アオジ
- オオバン
- カイツブリ
- クイナ
- シメ
- トラフズク
- ノスリ
- ハイタカ
- ベニマシコ
- マガモ
オオバン
オオバンはツル目クイナ科の水鳥です。体長は40センチ弱あり、クイナの仲間では最大となっています。真っ黒い体に真っ白いクチバシとおでこというシンプルな配色が特徴的です。
足には水かきがあり水面を泳ぐのが得意です。水面近くにある水草の葉や種子を食べたり、潜水して水生植物の茎を食べたりします。また、雑食性で時には魚や昆虫を捕食することもあります。
シメ
シメは体長約18センチのスズメ目アトリ科の野鳥です。スズメよりも若干大きく、色は全身茶褐色がベースで翼の先が黒色となっています。
日本では夏場に北海道で繁殖を行い、寒い季節には本州に渡ってきて越冬します。カエデやムクノキなどの種子を主食としていますので、その付近を探すと良いでしょう。
鳴き声が「シー」と聞こえることから、鳥を意味する接尾語である「メ」からその名がついたと言われています。
夏鳥
夏鳥とは、暖かい春~夏の季節に日本国内に飛来し繁殖活動を行い、秋には日本を離れ国外で越冬する渡り鳥たちのことです。
- オオヨシキリ
- チュウサギ
- ツバメ
- ヒクイナ
オオヨシキリ
オオヨシキリは体長18センチほどの小さな野鳥です。夏場に飛来して繁殖活動を行い、冬は熱帯地域へ渡り越冬し、また暖かい季節に日本に戻ってきます。
頭部から背中(翼)にかけてはスズメのように茶褐色で、首元から胸、腹にかけては白い羽毛となっています。
食性は動物食で、昆虫を捕まえて食します。イネ科のヨシ(アシ)を切り裂いて中の昆虫を捕食することから、オオヨシキリという名前がつきました。夏場にヨシが群生する湿地帯などを探すと見つけやすい野鳥です。
冬鳥
冬鳥は秋から冬にかけて日本国内に訪れ越冬する渡り鳥です。春には日本を離れて北へ移動し、繁殖や子育てを行い、また寒い季節に日本に戻ってきます。
- オオジュリン
- オオヨシガモ
- オカヨシガモ
- オナガガモ
- カンムリカイツブリ
- キンクロハジロ
- クビワキンクロ
- コガモ
- コチョウゲンボウ
- コミミズク
- ジョウビタキ
- シロハラ
- スズガモ
- セグロカモメ
- タシギ
- タヒバリ
- ツグミ
- トモエガモ
- ハシビロガモ
- ヒドリガモ
- ホシハジロ
- ミコアイサ
- メジロガモ
- ヨシガモ
カンムリカイツブリ
カンムリカイツブリは全長約56センチほどのカイツブリ目カイツブリ科に属する野鳥です。カイツブリ目の中ではクビナガカイツブリ類の次に大きな種類で、日本で見られるカイツブリの仲間では最大となっています。
その名の通り頭頂部に冠のような冠羽を持っているのが特徴です。また首周りにも飾り羽を持っていて、求愛時に冠羽と飾り羽を立ててダンスします。
日本では冬鳥に分類されますが、本州や北海道で繁殖する個体も増えてきています。大きな群れを作ることで知られていて、時には千羽を超える群れが見られることもあります。
ミコアイサ
ミコアイサはオスの体長が44センチ、メスが39センチほどのカモ目カモ科に属する野鳥です。オスの見た目がとても特徴的で、真っ白い羽毛をベースに目の周りや頭や背中の一部が黒く、まるでパンダのようにみえることから別名『パンダガモ』とも呼ばれています。
夏はユーラシア大陸亜寒帯のタイガで過ごし、冬はヨーロッパや中国、インド北部や日本に渡り越冬します。
新横浜公園へのアクセス
新横浜公園の場所(地図)
電車
最寄り駅はJR及び横浜市営地下鉄が乗り入れる『新横浜駅』で、駅から公園までは徒歩10~15分です。
車・駐車場
最寄りのインターチェンジは第三京浜道路の『港北インターチェンジ』で、ICを降りて公園まではすぐです。
なお、新横浜公園には第1~3までの3つの駐車場が備わっていて、駐車料金はいずれも
- 最初の2時間:400円
- その後30分ごと:100円
となっています。
メインのバードウォッチングスポットとなる池には、第2または第3駐車場が近くて便利です。
新横浜公園の野鳥に関するみんなのツイート
日本野鳥の会神奈川支部による探鳥会。新横浜公園にミコアイサが現れるのは珍しいという。別名パンダガモ。餌取りのため何度も潜水するところを見られた。鳥は遠すぎて撮れなかったのでWikipediaから引用。 pic.twitter.com/j0fhSjPEEe
— 加茂健二💉 (@BSRIKA) February 23, 2019
モズ(Bull-headed shrike)♂。園内でも鶴見川の土手でも、見かける事が多すぎる身近な野鳥なので、シャッターを切ったのは昨年11月以来である。傍に近寄って来たので…。(新横浜公園2/14) pic.twitter.com/7eVQCqS0bI
— Yoshio Ichikawa (@ShichuanFangnan) February 14, 2022
キセキレイ(Grey Wagtail )。過去6年間を振り返って見たが、新横浜公園で見たのは初めてである。鳥見を始めた頃、この野鳥に遭遇した時は キセキレイ♪♪♪ であったが、最近は キセキレイ♪ になってしまった。「初心忘るべからず」…この野鳥は キセキレイ♪♪♪♪♪(新横浜公園12/1) pic.twitter.com/ou6FBHovy9
— Yoshio Ichikawa (@ShichuanFangnan) December 3, 2017
今日は、日本野鳥の会神奈川支部のビギナー向けバードウォッチング。新横浜公園に行ってきました。
オオバンを見たある女性は「ステキなデザイン!大好きな鳥なんです」とニコニコ(^^) 最近、オオバン好きな女子とよく出会いますピヨ♪ pic.twitter.com/H9nYJahetu
— 日本野鳥の会 お散歩ひなこ (@wbsj_fukyu) February 23, 2019
トラフズク(Long-eared Owl 雌雄同色)。12月に飛来してから早や3か月程の滞在になる。常緑広葉樹に移動してからは、いつも影を見て前を通り過ぎていた。今朝同好の士より、今日は良く見える と申し送りあり。僅かな隙間を覗くと「 座禅中? …半眼の顔が見えた。」(新横浜公園3/5) pic.twitter.com/8ed5tBtqMr
— Yoshio Ichikawa (@ShichuanFangnan) March 5, 2021
神奈川県内のその他バードウォッチングスポット
神奈川県内には新横浜公園以外にもまだまだたくさんのバードウォッチングスポットがあります。横浜などの大都市を抱えているため都会のイメージが強い神奈川ですが、意外にも自然が残るスポットも多く、野鳥観察が楽しめる場所も豊富です。
海沿いの公園や都市公園、標高の高いエリアなど環境も様々で、見られる野鳥が豊富なところも魅力のひとつです。また、電車などで都心からのアクセスしやすいスポットも多く、初心者でも野鳥観察が楽しみやすい場所も多いのが特徴です。
以下の記事では神奈川県内の数あるバードウォッチングスポットのうち、初心者でも楽しみやすいスポットを中心に複数紹介しています。神奈川県内でバードウォッチングを楽しむ際の参考にしてください。
▶神奈川県の野鳥観察スポット11選!初心者でもバードウォッチングが楽しみやすい公園や池などを360写真付きで紹介
新横浜公園の基本情報
- 住所:神奈川県横浜市港北区小机町3300
- 電話番号:045-477-5000
- 料金:無料
- トイレ:あり
- 駐車場:あり(有料)
- 新横浜公園の公式サイト
- 園内マップ(PDF)
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