智光山公園で野鳥観察のススメ。狭山市の広大なバードウォッチングスポットを360度写真付きで紹介

智光山公園の概要

智光山公園は埼玉県狭山市にある総敷地面積が53.8ヘクタール(東京ドーム約11個分)もある規模の大きな公園です。

広い園内には『市民総合体育館』や『テニスコート』などのスポーツ施設の他、

  • 小動物にふれあうこともできる『こども動物園』
  • こども動物園内に設けられた『ミニミニ水族館』
  • ひょうたん池を取り囲むように約200本の桜が植樹された『桜の園』
  • 約2,600株の花菖蒲が咲き誇る『花菖蒲園』
  • バラ園や薬草園が人気の『都市緑化植物園』
  • 野鳥観察にも最適な『自然生態観察園』
  • ヘラ鮒釣りが楽しめる管理釣り場『智光山公園前山の池』
  • ウッドチップが敷き詰められた『ピクニック広場』
  • フィールドアスレチックのある『わんぱくの森』
  • 宿泊棟やテントサイト、炊事場などが揃った『キャンプ場』

など、とても多くの施設が設けられていて、週末にはたくさんの方が利用する人気のレジャースポットとなっています。

また、智光山公園の大部分はコナラやクヌギ、アカマツなどで構成された雑木林となっていて、緑溢れる公園です。市街地から車で5分ほどの場所にあるとは思えないほど自然が豊かで、市民の憩いの場として親しまれています。

智光山公園は野鳥観察にも最適

智光山公園は先に書いた通りたくさんの木々が立ち並ぶ雑木林が大半を占めていて、多くの生態系を育んでいます。ひょうたん池など水辺もあることから、野鳥も多く集まる公園となっています。

園内の雑木林には歩きやすい遊歩道も整備されていて、バードウォッチング初心者や年配の方でも散策しやすく、野鳥観察にも最適な公園と言えるでしょう。

公園の全域が野鳥観察ポイントとなっていますが、中でもひょうたん池はカワセミが観察できる場所として人気があります。智光山公園のひょうたん池はカワセミに出会える確率が高いことで知られていて、同時に複数羽見られることも珍しくありません。

ひょうたん池から続く水路には木道が整備されていて、のんびりと散歩をしながらバードウォッチングを楽しむことができます。ルリビタキなど美しい野鳥に出会えるかもしれません。

また、公園の敷地の多くを占める『自然生態観察園』は、自然をそのまま活かした雑木林となっていて、こちらも多くの野鳥に出会える可能性があるエリアとなっています。

水辺や雑木林など少しずつ異なる環境が揃っているため、多くの種類の野鳥に出会えるのが智光山公園の魅力のひとつと言えるでしょう。

智光山公園で見られる野鳥

留鳥(一年を通して出会える鳥)

留鳥とは繁殖や子育て、越冬などを一定の場所で行う鳥です。渡り鳥のような季節に応じて生息する場所を変える鳥ではありませんので、季節にかかわらず出会える鳥です。ただし、小さい鳥は木の葉っぱが散って枝だけになっている方が見つけやすいなど探しやすさは季節ごとに違いがあります。

  • アオゲラ
  • アオサギ
  • アカゲラ
  • ウグイス
  • エナガ
  • オオタカ
  • オナガ
  • カケス
  • ガビチョウ
  • カルガモ
  • カワウ
  • カワセミ
  • カワラヒワ
  • キジバト
  • キセキレイ
  • コゲラ
  • コサギ
  • コジュケイ
  • シジュウカラ
  • スズメ
  • セグロセキレイ
  • ソウシチョウ
  • ダイサギ
  • ツミ
  • ドバト
  • ハクセキレイ
  • ハシブトガラス
  • ハシボソガラス
  • ハヤブサ
  • ヒヨドリ
  • ホオジロ
  • ミソサザイ
  • ムクドリ
  • メジロ
  • モズ
  • ヤマガラ

カワセミ

枝にとまっているカワセミ

カワセミはバードウォッチングをする方にとって人気の高い鳥の一種です。カワセミを漢字で書くと『翡翠』と書くのですが、宝石のヒスイはカワセミからその名が付けられています。カワセミ自体も別名『飛ぶ宝石』とも言われるほど美しい色を持つ鳥です。

体調は約17センチほどで体の大きさの割にクチバシが長いのが特徴的です。背中側は美しいコバルトブルーで、お腹側は鮮やかなオレンジ色となっています。

池や川の水辺の枝などにとまって獲物を探し、獲物が見つかるとスーッと水中に飛び込み小魚を捕まえます。枝などがない場合はホバリングした状態で獲物を探すこともあります。

コゲラ

枝にとまっているコゲラ

コゲラは日本でもっともよく見られるキツツキの仲間です。体長は15センチほどで日本に生息するキツツキの仲間では最も小さいキツツキとして知られています。

背中は焦げ茶色に白いまだら模様が特徴的で、オスのみ後頭部に赤い羽毛がありますが野外では目視できないほど小さいため、オスメスを見分けるのは難しい鳥です。

雑食性で昆虫や木の実を食べています。キツツキらしく木に穴を開けて隠れている昆虫を捕食することもあります。

留鳥ですが、葉の落ちた冬場に見つけやすい野鳥となっています。

漂鳥

漂鳥とは日本国内で季節に応じて生息場所を変える鳥です。それに対し、移動する距離が長く日本と国外とを行き来する鳥は渡り鳥と呼ばれています。

漂鳥は暖かい季節には北の地域や標高の高い場所に生息し、寒い季節になると南の地域や低地に移動して越冬します。

  • アオジ
  • アカウソ
  • オオバン
  • カイツブリ
  • シメ
  • マガモ
  • ルリビタキ
  • イカル
  • キクイタダキ

アオジ

枝の上のアオジ

アオジは体長16センチほどで、スズメよりやや大きな小鳥です。

翼は茶褐色で模様などもスズメに似ているためよく間違えられますが、胸から腹にかけて緑がかった薄い黄色の羽毛が特徴。アオジの『アオ』は緑色も含めた古い意味での青が由来と言われています。

夏に北海道や本州北部で繁殖を行い、冬になると積雪の殆どない地域へと移動して冬を越します。中にはロシアや中国から越冬するために日本に飛来する種のアオジもいます。

ルリビタキ

背を向けているルリビタキ

ルリビタキは体調14センチほどの小さな野鳥です。

バードウォッチャーに人気の鳥で、中でも成長のオスは鮮やかな青い羽毛を持ち見るものを惹きつけます。幼鳥は緑褐色でメスは成長になっても緑褐色のままです。オスが立派な青色の羽毛を手に入れるまで2年以上かかります。

繁殖期以外は単独行動を行っていて、オスもメスも群れることはありません。縄張り意識が強く、その縄張りを見つけることができれば一度飛び去ってしまっても、また同じ場所に戻ってくることも多い鳥です。

夏鳥

夏鳥とは、暖かい春~夏の季節に日本国内に飛来し繁殖活動を行い、秋には日本を離れ国外で越冬する渡り鳥たちのことです。

キビタキ

木の枝にとまるキビタキ

キビタキは体長13~14センチほどの小さな野鳥です。メスは地味な色合いですが、オスは黒をベースとした翼に旨や頭の一部に黄色い羽毛を持ち、カラフルな姿でバードウォッチャーを楽しませてくれます。

昆虫を捕食するため雑木林を好んで住処にしていますので、雑木林を中心に探してみると良いでしょう。また、明け方にオスは縄張りを誇示するために美しい声を発します。鳴き声を頼りに探すのもコツのひとつです。

夏場に日本で繁殖を行ったキビタキは、冬の訪れとともに東南アジアへ渡り越冬し、また暖かい季節に日本に戻ってきます。

冬鳥

冬鳥は秋から冬にかけて日本国内に訪れ越冬する渡り鳥です。春には日本を離れて北へ移動し、繁殖や子育てを行い、また寒い季節に日本に戻ってきます。

  • オカヨシガモ
  • オナガガモ
  • キレンジャク
  • キンクロハジロ
  • コガモ
  • ジョウビタキ
  • シロハラ
  • ツグミ
  • トモエガモ
  • ハチジョウツグミ
  • ヒドリガモ

オナガガモ

水面を泳ぐオナガガモのオス

オナガガモはその名の通り尾羽根が長いのが特徴的なカモです。ただし、尾羽根が長いのはオスのみで、メスはオスに比べて尾は短めとなっています。また、体長もオスは75センチほどまで成長するのに対し、メスは55センチほどと体格差もあります。

また、柄もメスは地味な色合いなのに比べ、オスは顔(頭部)が茶褐色ですが首から胸にかけて白い羽毛を持ち、派手ではありませんがユニークな模様を持つ水鳥となっています。

なお、夏場は局地に近いツンドラ地帯で繁殖を行い、冬に日本の本州以南で越冬する冬鳥です。

ツグミ

地上に降りているツグミ

ツグミは全長約24センチの野鳥です。体調はムクドリと同じくらいですが、ムクドリに比べてスマートな体型となっています。

羽の部分は茶褐色で、お腹や胸側は白と黒のまだら模様が特徴。まだら模様が濃くはっきりとしている個体がオスで、逆に薄い個体がメスです。

地面に降りて餌となる昆虫を探す際に、両足でピョンピョン跳ねるように移動する姿から古くは跳馬とも呼ばれていました。

智光山公園へのアクセス

智光山公園の場所(地図)

電車

残念ながら智光山公園の近くには電車の駅がないため、バスも併用する必要があります。バスは西武新宿線の『狭山市駅』の西口から出ている西武バスの『智光山公園行』に乗車し、終点の『智光山公園』で下車します。

車・駐車場

最寄りのインターチェンジは圏央道の『狭山日高インターチェンジ』で、ICから公園までは車で5分ほどとアクセスしやすい場所にあります。

また、智光山公園には複数の無料駐車場が備わっています。どこでバードウォッチングを楽しみたいかによって駐車場を選ぶと良いでしょう。なお、それぞれの駐車場には利用時間が決まっていますので注意が必要です。詳しくは公式サイトをご確認ください。

智光山公園の野鳥に関するみんなのツイート

埼玉県内のその他バードウォッチングスポット

智光山公園のある埼玉県には、まだまだたくさんのバードウォッチングスポットがあります。

埼玉は海のない県として知られていますが、実は面積に占める河川の割合では日本一です。行政も『川の国埼玉』と銘打って、川の環境保護や再生事業に取り組んでいるため、野鳥が好む自然豊かな水辺が豊富で、野鳥観察に適したスポットが県内各所に存在しています。

都心からアクセスしやすく、気軽に野鳥観察が楽しめるスポットが多いのも埼玉の魅力のひとつと言えるでしょう。

以下の記事では、埼玉県の数あるバードウォッチングスポットの中から初心者でも楽しみやすい場所を厳選して紹介しています。

埼玉県内での探鳥の旅を楽しみたい方は、ぜひご参考ください。
埼玉県の野鳥観察スポット15選!初心者でもバードウォッチングが楽しめる公園などを中心に360度写真付きで紹介します

智光山公園の基本情報

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