代々木公園で野鳥観察のススメ。アクセスしやすく気軽にバードウォッチングが楽しめるスポットを360度写真付きで紹介

代々木公園の概要

代々木公園は東京都渋谷区にある、敷地面積54万平方メートルもある大きな公園です。23区内の公園としては5番目の広さを誇ります。

もともとは大日本帝国陸軍の代々木練兵場だった場所が第二次世界大戦後にアメリカ軍の軍用地(ワシントンハイツ)となり、その後日本に返還された後『東京オリンピック選手村』として利用された場所です。

東京オリンピック後に公園として整備が進み、1967年(昭和42年)に広大な敷地を持つ公園として一般開放されました。

現在は園内に

  • 広い芝生の中央広場
  • サイクリングコース
  • 幼児用サイクリング広場
  • 陸上競技場
  • 屋外バスケットコート
  • サッカー場
  • 屋外ステージのあるイベント広場

など様々な施設が整えられている他、たくさんの木々が生い茂っていて都会のオアシスとしてもたくさんの方に利用される公園となっています。また、週末にはイベントやフェスが開催されることも多く、都民が気軽に行けるレジャースポットとしても人気の高い公園です。

代々木公園はバードウォッチングにも最適!

東京を代表する大都会の渋谷にある代々木公園ですが、近隣の明治神宮と並びとても緑が多く、自然豊かな公園です。また、園内には噴水池などの水辺もあり、野鳥が生息しやすい環境が揃っています。

また、公園の東側には野鳥の生息環境を保全するために人の立ち入りを制限したバードサンクチュアリもあり、一年を通してたくさんの野鳥を観察することができます。

意外にも観察できる野鳥の種類も豊富で、バードウォッチャーに人気のカワセミや、運が良ければ夏鳥のオオルリなどに出会えることもあります。

複数の駅が使えてアクセスもしやすく、都民が気軽にバードウォッチングを楽しむスポットとして最適です。

代々木公園のバードウォッチングスポット

代々木公園は放射23号道路が横切っていて、その道路を堺に北側エリア(A地区)と南側エリア(B地区)に分かれていますが、雑木林や噴水池などのある北側エリアがバードウォッチングには向いています。

なお、バードサンクチュアリも北側エリアの東側に位置しています。

代々木公園のバードサンクチュアリ

代々木公園のバードサンクチュアリは、日本で初めて作られたバードサンクチュアリ発祥の地として知られています。

バードサンクチュアリ内に入ることはできませんが柵越しに野鳥観察を行うことができ、たくさんの野鳥に出会うことができるスポットです。

定期的に野鳥観察会も開催され、専門家の解説を聞きながら野鳥観察を楽しむことができます。バードウォッチング初心者の方は参加してみると良いでしょう。

代々木公園で見られる野鳥

留鳥(一年を通して出会える鳥)

留鳥とは繁殖や子育て、越冬などを一定の場所で行う鳥です。渡り鳥のような季節に応じて生息する場所を変える鳥ではありませんので、季節にかかわらず出会える鳥です。ただし、小さい鳥は木の葉っぱが散って枝だけになっている方が見つけやすいなど探しやすさは季節ごとに違いがあります。

  • アオサギ
  • ウグイス
  • エナガ
  • オオタカ
  • オナガ
  • カルガモ
  • カワウ
  • カワセミ
  • カワラバト
  • カワラヒワ
  • キジバト
  • キセキレイ
  • コゲラ
  • シジュウカラ
  • スズメ
  • セグロセキレイ
  • ダイサギ
  • ハクセキレイ
  • ハシブトガラス
  • ハシボソガラス
  • ヒヨドリ
  • ムクドリ
  • メジロ
  • モズ
  • ヤマガラ

オオタカ

木の枝にとまっているオオタカ

オオタカはオスの体長が約50センチ、メスが約60センチほどとメスのほうが若干大きな鷹です。日本では九州より北に広く分布していて、タカ類の中では最もポピュラーなタカです。(日本で「タカ」といえば、このオオタカを指す場合がほとんどです)

肉食の野鳥で、スズメなどの小さな鳥から鳩やカモなども捕食します。水辺の木の上に止まっている場合は、そこにいる水鳥を狙っていて捕食するシーンを見ることができるかもしれません。

また、小鳥やカモの群れなどが一斉に飛び立った場合は、近くにいるオオタカに気がついて逃げた可能性がありますので、逃げた方向と逆方面を探すとオオタカを見つけらることがありますので、覚えておくと良いでしょう。

キセキレイ

枝にとまっているキセキレイ

キセキレイは体長約20センチほどの野鳥で、スズメ目セキレイ科に属します。尾羽が長く体長の半分ほどを占め、いつもこの尾羽をフリフリと上下に動かす姿から、「石たたき」や「庭たたき」とも呼ばれます。

胸から腹部、お尻のほうにかけて黄色い羽毛で覆わているのが特徴で、特に夏場は黄色が鮮やかになり、見るものを魅了します。

群れは作らず単独かツガイで行動しています。渓流沿いで生活していることが多いので、水辺付近を探すと良いでしょう。

漂鳥

漂鳥とは日本国内で季節に応じて生息場所を変える鳥です。それに対し、移動する距離が長く日本と国外とを行き来する鳥は渡り鳥と呼ばれています。

漂鳥は暖かい季節には北の地域や標高の高い場所に生息し、寒い季節になると南の地域や低地に移動して越冬します。

代々木公園では基本、晩秋から冬、春の初頭にかけて出会える可能性が高い鳥たちです。

  • アオジ
  • オオバン
  • カイツブリ
  • シメ
  • ノスリ
  • マガモ

アオジ

枝の上のアオジ

アオジは体長16センチほどで、スズメよりやや大きな小鳥です。

翼は茶褐色で模様などもスズメに似ているためよく間違えられますが、胸から腹にかけて緑がかった薄い黄色の羽毛が特徴。アオジの『アオ』は緑色も含めた古い意味での青が由来と言われています。

夏に北海道や本州北部で繁殖を行い、冬になると積雪の殆どない地域へと移動して冬を越します。中にはロシアや中国から越冬するために日本に飛来する種のアオジもいます。

シメ

枝に止まって正面を向いているシメ

シメは体長約18センチのスズメ目アトリ科の野鳥です。スズメよりも若干大きく、色は全身茶褐色がベースで翼の先が黒色となっています。

日本では夏場に北海道で繁殖を行い、寒い季節には本州に渡ってきて越冬します。カエデやムクノキなどの種子を主食としていますので、その付近を探すと良いでしょう。

鳴き声が「シー」と聞こえることから、鳥を意味する接尾語である「メ」からその名がついたと言われています。

夏鳥

夏鳥とは、暖かい春~夏の季節に日本国内に飛来し繁殖活動を行い、秋には日本を離れ国外で越冬する渡り鳥たちのことです。

  • アカハラ
  • オオルリ
  • キビタキ

オオルリ

枝にとまっているオオルリ

オオルリは体長約16センチほどの野鳥です。メスは背中側が茶褐色で腹が白と地味なのに対し、オスはその名の通り背中側が濃い青(瑠璃色)に腹が白ととても美しい色を持っています。

夏場に日本に訪れ繁殖活動を行い、冬になると東南アジアなどに移動して越冬し、また暖かい季節に日本に戻ってくる夏鳥です。

とても目立つ色をしていますが、木の高い場所にとまっていることが多く見つけるのが難しいと言われています。ゆっくりと「ピリーリー、ポィヒーリー、ピールリ、ピールリ、ジィ、ジィ」と美しい特徴的なさえずりをしますので、声を頼りに探してみると良いでしょう。

冬鳥

冬鳥は秋から冬にかけて日本国内に訪れ越冬する渡り鳥です。春には日本を離れて北へ移動し、繁殖や子育てを行い、また寒い季節に日本に戻ってきます。

  • アトリ
  • キンクロハジロ
  • コガモ
  • ジョウビタキ
  • シロハラ
  • ツグミ

キンクロハジロ

水面に浮かぶキンクロハジロ

キンクロハジロは体長40~45センチほどの、カモ目カモ科に属する野鳥です。

カモの仲間ですが名前にカモは入っておらず、目の周りが黄色、頭部や背中、胸が黒、腹や翼の一部が白というオスの見た目が名前の由来となっています。なお、メスはオスに対して地味な色で体全体が茶褐色です。

夏場にシベリアやヨーロッパの北部など北の地域で繁殖活動を行い、冬に日本等に飛来して越冬します。水に潜って小魚を捕食したり、飛び立つ際に水面を除草するなど見るものを楽しませてくれる野鳥となっています。

ジョウビタキ

枝にとまっているジョウビタキ

ジョウビタキは全長約15センチほどの小さな野鳥です。

ベースの色は薄い茶色に、オスのみ頭が銀白色に顔部分が黒と比較的カラフルな羽毛を持っていますが、メスは翼の一部に白斑があるのみで地味な色味となっていてスズメに見間違えられることもあります。

夏にチベットやロシア極東などで繁殖を行い、冬になれると日本全国に渡り鳥としてやってきますが、近年は日本国内での繁殖も確認されています。

体の小さい鳥は群れることが多いのですが、こんおジョウビタキは群れを作らず単体で暮らしています。

代々木公園へのアクセス

代々木公園の場所(地図)

駐車場

代々木公園には収容台数65台の有料駐車場が備わっています。駐車場の住所は「渋谷区代々木神園町2-1」です。

駐車料金は

  • 最初の1時間:600円
  • 以降30分ごと:300円
  • 入庫後12時間最大料金:2,400円

となっています。

電車

代々木公園の周辺には

  • JR「原宿駅」
  • 副都心線「明治神宮前」
  • 東京メトロ千代田線「代々木公園駅」
  • 小田急線「代々木八幡駅」

など、複数の路線と駅があり、電車でもアクセスしやすい場所となっています。

代々木公園の野鳥に関するみんなのツイート

東京都内のその他バードウォッチングスポット

代々木公園のある東京には、まだまだたくさんのバードウォッチングスポットがあります。大都会であるにも関わらず、野鳥が生息できる自然が残された場所も点在していて、観察できる野鳥も意外に豊富です。

以下の記事では、東京都内にあるバードウォッチングスポットを厳選して紹介しています。

東京都内の野鳥観察スポット21選!バードウォッチングに最適な公園などを360度写真付きで紹介します

都内なのでアクセスの便は良く、また基本は公園など遊歩道が整備された歩きやすい場所となっていますので、バードウォッチング初心者でも気軽に野鳥観察を楽しめる環境ばかりです。

東京都内で野鳥観察をする場合は、ぜひご参考ください。

代々木公園の基本情報

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