宮益御嶽神社の概要
宮益御嶽神社は渋谷にある小さな神社です。流行の発信地である大都会渋谷のど真ん中にあり、周りをビルに囲まれたその姿は他の神社には無い独特な雰囲気があります。
室町時代初期(1400)に創設された長い歴史をもっていて、宮益御嶽神社のある「宮益坂」と呼ばれる坂の名前は、この神社のご利益にあやかって付けられたのが由来となっています。
御祭神と御利益
宮益御嶽神社に祭られている神様は「日本武尊」「秋葉大神」「大国主神」「菅原道真公」の4柱となっています。
- 日本武尊:日本神話の英雄で武運の神様
- 秋葉大神:火や防火の神様
- 大国主神:国造りや農業神様
- 菅原道真公:学問の神様
主な御利益は「火防」「商売繁盛」「起業成就」となっていることから、渋谷で新たなビジネスを起こす起業家の方が商売繁盛を願ってよく訪れているようです。その他にも「病気平癒」や「合格祈願」などのご利益があります。
宮益御嶽神社の特徴
日本狼の狛犬
宮益御嶽神社の境内に置かれた狛犬は、全国的にも珍しい「日本狼」となっています。
もともとは延宝年間(江戸時代1673~1681年)に作られた石像の狛犬が置かれていましたが、損傷が激しいことから、現在は複製したブロンズ製の狛犬が設置されています。(もともとの石像も修復され、事務所内に安置しているそうです)
宮益御嶽神社では御朱印も狼が描かれていて、御朱印集めをしている人たちからも人気の高い神社となっています。
宮益御嶽神社以外には、武蔵御嶽神社にも狼の狛犬があります。
札炙り不動
境内には延宝9年に造られた宮益不動尊があるのですが、この不動尊は「札炙り不動」とも呼ばれていて、このお堂のロウソクで線香に火を付け、お札(お金)を炙ると倍になって返ってくるそうです。欲望渦巻く渋谷の知る人ぞ知る金運パワースポットになっています。
以前紹介した「銭洗弁財天」も金運のパワースポットです。詳細は以下の記事でぜひチェックしてください。
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宮益御嶽神社の酉の市
毎年11月の酉の日には「酉の市」が開催されています。
2020年の酉の市は、
- 11月2日(一の酉)
- 11月14日(二の酉)
- 11月26日(三の酉)
2021年の酉の市は
- 11月9日(一の酉)
- 11月21日(二の酉)
のスケジュールで開催予定となっています。
ちなみに、11月内に酉の日が何回あるか?は、年によって2回だったり3回だったりするのですが、3回あって三の酉まで開催される年は「火事が多い」という俗説があります。
酉の市とは?
酉の市は、鳥にゆかりのある寺社で毎年11月の酉の日に行われる、1年の無事の報告および翌年の幸福を祈願するお祭りのことです。
起源は諸説ありますが、宮益御嶽神社にも祭らている日本武尊が東夷征討の際、浅草の鷲神社に立ち寄られ戦勝を祈願し、志を遂げての帰途、社前の松に武具の「熊手」をかけて勝ち戦を祝い、お礼参りをされました。その日が11月の酉の日であったので、この日を鷲神社例祭日と定めたのが酉の祭(酉の市)の始まりと言われています。(鷲神社は浅草にある神社で、酉の市発祥の地です)
縁起熊手
酉の市といえば、縁起熊手の購入するのが恒例となっている方も多いのではないでしょうか。
熊手は鷲が獲物を掴んでいるように見えることから「福を掴んで離さない」や、落ち葉などをかき集めることから「幸運や金運をかき集める」という意味を込め、縁起物として酉の市で販売されるようになりました。
宮益御嶽神社の酉の市でも大小様々な熊手が販売されていて、渋谷の街で商売を行っている方々が商売繁盛を願って購入していました。
宮益坂に屋台が並ぶ
酉の市がある日は宮益御嶽神社がある宮益坂に屋台が並んでいます。渋谷自体が普段から人も多く、きらびやかな街ではありますが、この日は更に賑わいをみせています。
宮益御嶽神社へのアクセス
渋谷駅B3出口から徒歩2~3分ほどの近さです。渋谷駅を出て宮益坂を130メートルほど登ると、左手に宮益御嶽神社への入口となる鳥居があります。居酒屋などが入っている雑居ビルが立ち並ぶエリアなので、普段は見過ごされがちな鳥居です。
鳥居をくぐって52段の階段を登れば、宮益御嶽神社です。
なお、駐車場はありませんので車で行く場合は近隣のコインパーキングを利用します。
宮益御嶽神社の住所は「東京都渋谷区渋谷1丁目12−16」です。
近くの見どころ
渋谷スクランブル交差点
日に50万人以上が横断するとも言われる、日本で一番歩行者の多いスクランブル交差点です。その人の多さから、今では観光スポットとしても人気の高い場所となっています。
詳細は別の記事で紹介していますので、合わせてご覧ください。
ハチ公前
渋谷駅で一番メジャーな待ち合わせスポットです。飼い主の死後も、飼い主を迎えるために約10年間渋谷駅に通い続けた「忠犬ハチ公」の銅像が建てられています。
ハチ公前広場について、下の記事で詳しく紹介しています。
▶渋谷イチの待ち合わせスポット「ハチ公前」を360度写真レポート&バーチャル体験
明日の神話
日本を代表する芸術家「岡本太郎」の巨大壁画です。JR渋谷駅と京王井の頭線渋谷駅とを繋ぐ連絡通路に設置されていて、誰でも無償で鑑賞することができます。
明日の神話は、以下の記事で紹介していますので合わせてご覧ください。
▶渋谷の巨大壁画「明日の神話」を360度写真付きでレポート。岡本太郎の幻の作品をバーチャル体験
渋谷センター街
若者文化の発祥の地として有名な通りです。以前の「不良などが多くて危険な街」というイメージを払拭するために、2011年に「バスケットボールストリート」に改名されたのですが、なかなか浸透はしていないようです。
夜のセンター街も含め、別の記事で詳しく紹介していますので合わせてご覧ください。
■宮益御嶽神社のまとめ
再開発も進み、日々ものすごいスピードで変化する渋谷にありながら、古い歴史を持つ宮益御嶽神社。雑居ビルに囲まれてはいますが、そのギャップもあってか神聖さが際立っている場所です。
今回は酉の市に撮影した360度写真なので賑わっていますが、普段は人も少なく静かな場所です。
渋谷の人混みに疲れた際にフラッと立ち寄って小休憩できる癒やしスポットとしても活躍しそうな神社です。
渋谷に訪れた際、一度は立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
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