泡瀬漁港の概要
泡瀬漁港は沖縄県沖縄市にある漁港です。沖縄本島の東海岸、勝連半島の南側に位置していて、泡瀬漁港の南側には泡瀬干潟が広がっています。
泡瀬漁港は「パヤオ漁」という特徴的な漁を行っていることで有名です。漁港内にはパヤオ漁で獲れた魚を販売する「パヤオ直売店・パヤオ食堂」があり、獲れたての新鮮な海の幸を購入したり食べたりすることができます。
観光客向けの値段設定で少々値が張りますが、食べログでの評価3.48(2020年11月)と高く、味は間違いなしの食事処です。
パヤオ漁とは
パヤオ漁は「浮漁礁」という海に浮かべた人工の漁礁を使って魚を集める漁のことです。(浮漁礁のことをフィリピンで「パヤオ」と呼びます)
カツオやマグロなどの大型の回遊魚は海に浮いている物に集まるという習性があり、その習性を利用することで効率の良い漁を行う手法です。
沖縄では泡瀬漁港以外にもパヤオ漁を行っている地域があります。日本で初めてパヤオ漁を行ったのは沖縄県宮古市の伊良部島の漁協だと言われています。宮古諸島では8月8日を「パヤオの日」と称し「パヤオの日祭り」を開催しています。
泡瀬漁港の釣場
泡瀬漁港には堤防や岸壁など環境の異なる釣りポイントがありますが、立入禁止となっている堤防もありますので注意が必要です。立て札などの注意書きを確認し、ルールやマナーを厳守しましょう。
小さな堤防なども含め漁港内の海底は砂地となっているため、比較的根がかりは少ない釣場です。ぶっ込み釣りでキスやコチなどの底物を狙うことができます。
ちなみに、キス釣りといえば一般的にシロギスですが、沖縄に多く生息しているのは「ホシギス」という種類のキスです。シロギスよりずんぐりむっくりしていて、死ぬと体に斑点が出てきます。
底物以外にもフカセ釣りでチヌ(ミナミクロダイ)やゴマアイゴ(カーエー)、秋から冬にかけてはルアーでタチウオの実績もあり、いろんな魚種を狙える釣り場となっています。
釣り初心者は岸壁のヘチ際で小型のカンモンハタ(イシミーバイ)やアイゴ(エーグヮー)などを狙うと釣果が出やすいでしょう。
東京近郊の釣り場でアイゴは毒魚として敬遠されがちですが、沖縄では市場などでも販売されるポピュラーな魚です。特にアイゴの稚魚は塩漬けにして「スクガラス」という酒のツマミに加工される人気の食材となっています。
沖合の一文字(沖堤防)
泡瀬漁港の沖合には一文字と呼ばれる陸には繋がっていない防波堤があり、泡瀬漁港から一文字への渡舟が出ています。
泡瀬一文字は沖合2~3kmのところに作られた防波堤で、全長600メートルと300メートルの防波堤が並んでいます。もちろん漁港内よりも魚影が濃く、本格的に釣りをする方には人気のスポットとなっています。
渡し船は予約が必要ですが、インターネットでの予約はできず電話予約のみとなっています。予約先の情報は以下です。
- 光進丸
- 電話番号:090-3793-8734
- 料金:2,000円
泡瀬漁港で釣れる魚
- キス
- チヌ(ミナミクロダイ)
- ハタ(ミーバイ)
- ゴマアイゴ(カーエー)
- タチウオ
- ホシミゾイサキ(ガクガク)
- アイゴ(エーグヮー)
- ニセクロホシフエダイ(ヤマトビー)
- ダツ
- メッキ
泡瀬漁港へのアクセス
車
那覇空港から高速道路(有料)を使って40分以上となっていて那覇からは距離があります。その分穴場的な釣りスポットと言えるでしょう。なお、渋滞さえ発生していなければ一般道のみでもさほど時間は変わりませんので、渋滞情報をチェックした上でルートを選択すると良さそうです。
カーナビに泡瀬漁港が登録されていない場合は「パヤオ直売店」を目指しましょう。パヤオ直売店の住所は「沖縄県沖縄市泡瀬1-11-34」です。
バス
那覇から向かう場合は那覇バスターミナルにて「東陽バス331番急行バス」に乗って「美里工業高校前バス停」を下車します。
那覇バスターミナルから美里工業高校前バス停までは1時間と少し、美里工業高校前バス停から泡瀬漁港までは徒歩8分ほどの距離です。
泡瀬漁港付近の釣具屋
泡瀬漁港から徒歩圏内に釣具屋さんはありませんので、事前に餌や仕掛けを購入してきましょう。いくつか近くの釣具屋さんを紹介しますので参考にしてください。
フィッシングステップ具志川店
泡瀬漁港から車で7分ほどの場所にある大きな釣具屋さんです。金曜日や土曜日、祝日の前日はオールナイト営業しているので夜釣りや朝マヅメ狙いの釣行にも便利です。
- 住所:沖縄県うるま市豊原1-1
- 電話番号:098-982-6777
- 営業時間
月~木:6時~23時
金・土・祝日前日:オールナイト
日:~23時 - 休み:最終週の火曜日は定休日
- 公式サイト
浜田釣具
泡瀬漁港から車で10程度の釣具屋さんです。
- 住所:沖縄県沖縄市照屋2-13-13
- 電話番号:098-938-2603
泡瀬漁港近くのその他釣りスポット
熱田漁港
熱田漁港は、泡瀬漁港から車で10~15分程度の場所にある漁港です。横付けで釣りが可能なポイントがあるなど、泡瀬漁港と同様にファミリーフィッシングにも向いた釣り場となっています。
テトラ帯で足場は悪くなってしまいますが、堤防もありゴマアイゴ(カーエー)やミナミクロダイ(チヌ)の釣果も多いポイントです。
熱田漁港の詳細は以下の記事で紹介していますので、合わせてご覧ください。
▶熱田漁港の釣り場は子連れも安心!初心者~ベテランまで楽しめるスポットを360度写真付きで紹介
南原漁港
南原漁港は泡瀬漁港から車で15分ほどの場所にある港です。大小2本の堤防があり、堤防釣りを楽しむことができます。
内海側は海底が砂地となっていて、根がかりの心配も少なく初心者でも楽しめる釣り場です。キス釣りの好ポイントして有名なほか、エギングポイントとしても知られています。実際、筆者が訪れた際には真新しいイカ墨痕がいくつかありました。
南原漁港の詳細については以下の記事をご確認ください。
▶南原漁港での釣行を360度写真レポート│エギングとキス釣りの釣果は?
その他沖縄の釣りスポット
沖縄には今回紹介した泡瀬漁港以外にも、白い砂浜の広がるサーフや干潮時に潮溜まり(イノー)ができる場所など、様々な釣りポイントがあります。以下の記事ではそんな数ある釣りポイントの中でもファミリーフィッシングに向いているポイントを厳選して紹介していますので、ぜひご参考ください。
▶沖縄の釣りスポット22選!家族で楽しめるポイントを360度写真付きで紹介します
沖縄の釣りは、東海岸側も西海岸側もそんなに離れておらず移動がしやすいのが特徴です。風向きに応じて東側、西側のどちらの釣り場に行くかを決めると良いでしょう。
泡瀬漁港のまとめ
泡瀬漁港の魅力はパヤオ直売所で観光や食事も楽しみながら気楽に釣りを楽しむことも、一文字(沖堤防)に渡ってガッツリ本格的な釣りも楽しむこともできるところです。
筆者はまだ一文字には渡ったことがありませんが、いつか一文字に渡ってガーラなどの大物を釣り上げたいと目論んでいます。
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