富浦新港の概要
富浦新港は千葉県南房総市にある大きな漁港で、通称「北ケイセン」と呼ばれる防波堤など釣りのポイントがいくつかある人気の釣りスポットです。無料で駐車できる広いスペースやトイレ、食事処も近くにあり、ファミリーフィッシングにも最適な釣り場となっています。
房総半島の南側に位置していて東京都内からだと距離がありますが、東京湾の奥よりも魚影が濃く、比較的釣果も見込める釣りスポットということもあり、駐車スペースには都内ナンバーの車も多数とまっています。
2本の防波堤
富浦新港には釣りができる防波堤が2本あります。海に向かって左側(西側)が釣れる魚種も多く、メインの釣り場となっています。この防波堤が「北ケイセン」と呼ばれる釣り場です。
もう一方の右側(東側)から伸びる防波堤は水深が浅く、海底は砂地となっています。左側の防波堤に比べると人気がないようですが、その分空いていることが多く、砂地であれば根掛かりの心配も軽減されるなどのメリットもあります。今回は、北ケイセンではなく、右側の東堤防を紹介したいと思います。
なお、北ケイセンについては別の記事で詳しく紹介していますので、ぜひそちらも合わせてご覧ください。
▶北ケイセン(富浦新港)の釣り場を360度写真レポート│混雑の状況は?
富浦新港(東堤防)の釣り場(360度写真)
筆者家族は富浦新港で何度か釣りをしたことがあるのですが、北ケイセンよりも今回紹介する東堤防のほうが回数としては多いです。理由は単純に空いていて場所の確保がしやすいからです。掲載している360度写真を撮影したのは8月の釣りシーズン真っ只中で、北ケイセンの方は釣り場が埋まっていましたが、東堤防のほうは比較的空いていて釣座を確保することができました。
駐車スペース1
まずは、防波堤の付け根部分の駐車スペースの360度写真です。広い駐車スペースで、完全に埋まってしまうことはないかと思います。ただし、漁師さんが網などを干していることがあるので邪魔にならないように気をつけましょう。
駐車スペース側には高さ1m強の壁があり、その壁の向こう側には砂地の海岸が広がっています。キスが狙えるポイントですが、壁が結構高いので小さなお子さん連れの家族には不向きかもしれません。
筆者もこのポイントで数回仕掛けを投げたことがあるのですが、残念ながらアタリすらありませんでした。
駐車スペースの向かい側は湾内となっています。足元に垂らして釣りをすることができるようですが、あまり釣れないのか、釣り人がほとんどいませんでした。秋にエギを投げている人がいましたので、イカが狙えるポイントなのかもしれません。
防波堤
防波堤の付け根です。狭い足場となっているので、小さなお子さん連れの家族は注意しましょう。ここでは釣りをするスペースはありません。
先へ進むと、壁が一段低くなり、足場も少しだけ広くなって釣りができるスペースが続きます。
釣りができるスペースの足場は若干幅が狭いので、ちょこまか動き回る小さなお子さんは注意が必要です。ライフジャケット必須の場所ですね。
防波堤2(釣り場)
防波堤では足元でのサビキ釣りでサバやアジなどの回遊魚がよく釣れていて、チョイ投げではキスも釣れていました。
防波堤の内側にも時折魚の影が見えますが、外側の方が断然魚影が濃いです。
防波堤が途中で折れ曲がっていて、その先も釣りができるスペースが続きます。
防波堤の先端近くです。先端の向こう側に見える赤い灯台のある堤防が、富浦新港のメインの釣り場となる北ケイセンです。
富浦新港で釣れる魚
春
- アオリイカ
- コウイカ
- シロギス
- カサゴ
- カレイ
- マゴチ
- シーバス
- クロダイ
夏
- サバ
- アジ
- シロギス
- イワシ
- コノシロ
- イシモチ
- カサゴ
- クロダイ
- マゴチ
秋
- アジ
- サバ
- シロギス
- サヨリ
- アオリイカ
- コウイカ
- クロダイ
- カレイ
- イシモチ
冬
- カサゴ
- メバル
- カレイ
- ウミタナゴ
筆者の富浦新港での釣果
2018年8月
初めての富浦新港での釣果は、小サバを中心にそれなりの魚種が釣れ、釣り初心者にとっては十分楽しい釣行となりました。
タイワンガザミ1匹
1発目に釣れたのが青いカニ(タイワンガザミ)でした。釣れたというより、引っかかったという方が正しいかもしれません。狙っていたわけではなく、イソメをつけて足元を探っているとたまたま釣れてしまいました。サイズも大きかったのでお持ち帰りし、味噌汁にして美味しく頂きました。
イイダコ1匹
こちらも狙っていたわけではなく、たまたま釣れました。タコやカニは子供達のテンションも上がるので嬉しい釣果です。
コノシロ2尾
足元で行ったサビキでの釣果です。小サバの群れの下に大きめな魚が見えていたので、針を大きくして狙ったところ釣ることができました。
ボラ1尾
めっちゃくちゃでかいボラが、サビキに引っかかって釣れましたが、ボラは臭いというイメージしかなかったので、すぐにリリースしました。
後でネットで調べたら、館山あたりのキレイな海で釣れたボラは食べられる。とあったので、持って帰って挑戦してみれば良かったと少し後悔。次回釣れたらリリースせずに食べてみたいと思います。
小サバ約100匹
この日は小サバが湾内を回遊していて、入れ食い状態でした。サイズは20センチ弱のものがほとんどですが、大漁で子供たちも大満足でした。
2019年7月
夏休み直前の7月に再度築港堤防でファミリーフィッシングを楽しみました。豆アジやイワシなどの小魚が中心ですが、午前10時~18時くらいまでの釣行で合計100匹くらい連れて満足の釣果でした。
ただ、家族全員「ブヨ」という小さな虫に刺されてしまい、後日かゆみに泣かされてしまいました。暑い夏でも半袖半ズボンは注意が必要です。
豆アジ20~30匹
サビキでの釣果です。10cmほどの小さなアジが、足元の底付近でたくさん釣れました。
イワシ約30匹
こちらもサビキでの釣果。カタクチイワシがメインに、たまに種類の違うイワシ(たぶんウルメイワシ)が混じっていました。
ワカシ2匹
通常のサビキで1匹、ジグサビキで1匹の釣果です。この年の秋はワカシやイナダが東京湾奥にも入ってきたので、その前兆だったのかもしれませんね。
サッパ約約30匹
サビキでの釣果。サッパは全てリリースしました。
コノシロ3匹
サビキでの釣果。悪くないサイズだったのですが、小魚がたくさん釣れていたのでこちらもリリースしました。
2019年10月
3度目の釣行は少し肌寒くなってきた秋。キス狙いで行ったのですが、キスは3匹しか釣れませんでした。その代わりというわけではありませんが、夕マヅメにタチウオが3匹釣れ、今回も大満足の釣行となりました。
豆アジ10匹
サビキでの釣果です。10cm程度の豆アジが中心ですが、たまに20cm程度の良型も混じりました。
サッパ多数
この日は、サッパが特に多い状況でサビキを入れるとほぼ入れ食い状態でした。筆者家族はサッパは食べないので基本リリースしました。試しに数匹泳がせ釣りの餌にしてみたのですが、残念ながら泳がせ釣りではヒットしませんでした。
キス3匹
この日の本命だったキスですが、3匹止まりでした。型も小さく、少し残念な結果です。
メジナ5~6匹
まだ10cm程度のメジナがサビキで釣れました。まだ小さかなったのでリリースしました。
タチウオ3匹
ここでタチウオが釣れると思っていなかったのですが、近くでルアーを投げていた方が釣り上げているのを見て、筆者家族もルアーに切り替えてタチウオをゲットしました。この日は結構大きな群れだったのか、周りでもたくさん釣れていました。活性も高く、タチウオが足元までルアーを追いかけてくるのが見えました。
2020年8月
この日は深夜から朝マヅメにかけての釣行でした。夜中は電気ウキとぶっ込みを試したのですが、アタリすらなく渋い状況でした。
朝マヅメに足元のサビキ釣りでイワシが入れ食い状態で、50匹ほど持って帰りました。また、同じく朝マヅメに結構大きなタイワンガザミを1匹釣りました。以前もこの富浦新港でタイワンガザミを釣っているので、タイワンガザミがたくさんいる港なのかもしれません。美味しく味噌鍋にして頂きました。
なんとかイワシとタイワンガザミの釣果はあったものの、かなり渋い状況で、周りで夜釣りを楽しまれている方と話しても皆さん「アタリすら無く渋い」と話されていました。
富浦新港へのアクセス・駐車場
富浦新港の場所(地図)
電車で行く場合
最寄駅はJR内房線の「富浦駅」ですが、そこから徒歩30分と距離があります。
車で行く場合
都内から車で向かう場合は、アクアラインを利用するのが一番早そうですが、休日はアクアラインが大渋滞する可能性があります。前もって渋滞予測を見てその時間より前に通過できるよう余裕を持って出発する必要があります。
アクアライン以降は、京葉道路→館山自動車道→富津館山道路と進み「富浦IC」で降ります。
カーナビで富浦新港がヒットしない場合は、富浦漁業協同組合の住所「千葉県南房総市富浦町多田良1254」を入力すると良さそうです。
富浦新港近くの釣具屋・コンビニ
釣具屋:田仲釣具店
富浦新港から車で3~4分の場所にある釣具屋さんです。公式サイトでは富浦新港を含めた近隣エリアの釣果情報を配信しています。
- 住所:千葉県南房総市富浦町多田良1012-9
- 電話番号:0470-33-2171
- 営業時間:4時30分~19時(下記は4時オープン)
- 定休日:木曜日・元日(木曜が祝日の場合は営業)
- 公式サイト
釣具屋:マリンスポット釣吉
富浦新港から車で約10分の場所にある黄色い建物が目印の釣具屋さんです。富津館山道路の富浦インターチェンジを下りてすぐの場所にあり、隣にはローソンがありますので寄るのに便利な場所にあります。
- 住所:千葉県南房総市富浦町福澤869-1
- 電話番号:0470-33-2880
- 営業時間:24時間営業
- 定休日:年中無休
- 公式サイト
釣具屋:ランド館山総合館
富浦新港から車で15分ほどの場所にある釣具屋さんです。
- 住所:千葉県館山市八幡623-16
- 電話番号:0470-28-4758
- 営業時間
月~金:9時~20時
土:8時~20時
日:8時~19時30分 - 公式Facebookページ
コンビニ:セブン-イレブン 南房総富浦多田良店
富浦新港から車で5分ほどの場所にあるコンビニです。
- 住所:千葉県南房総市富浦町多田良1010-1
- 電話番号:0470-29-7030
- 営業時間:24時間営業
- 定休日:年中無休
富浦新港近くのその他釣りスポット
船形漁港
富浦新港から車で10分程度の場所にある大きな港です。車を横付けして釣りを楽しむことが可能なポイントもありますので、富浦新港より更にファミリーフィッシング向けといえる釣り場です。
クロダイが有名ですが、夏~秋にかけては足元でのサビキでアジやイワシ、小サバなども狙えますので、初心者家族でもそれなりの釣果が期待できそうです。
船形漁港の詳細は以下の記事で紹介しています。
▶船形漁港の釣り場を360度写真レポート。広くてファミリーフィッシングにも最適!
築港堤防
富浦新港から車で17分程度の場所にある釣りスポットです。駐車場がなかったりトイレが近くになかったりと、少々不便な釣り場なのですが、その分まわりの釣り場に比べて空いていることが多いようです。
築港堤防に関する詳細は以下の記事でご覧ください。
▶館山の築港堤防でエギング!穴場な釣りスポットを360度写真レポート
館山港
館山港は富浦新港から南へ車で20分ほどの場所にある大きな港です。「砂上げ場」と呼ばれる港内の護岸で釣りをすることができます。車を横付けして釣りができるポイントもあり、ファミリー層に人気の高い釣り場となっています。
夏場にソウダガツオが釣れることで有名で、ソウダガツオが釣れ始めると平日でも前日から場所の確保が必要なほど混雑してしまいます。
ソウダガツオ以外にもアジやイワシはもちろん、アオリイカやクロダイなど釣れる魚種は豊富な釣りスポットです。
館山港については以下の記事で詳しく紹介していますので、合わせてご覧ください。
▶館山港の釣り場でソウダガツオを狙う!人気のポイントを360度写真付きで紹介
沖ノ島護岸
富浦新港から車で25分程度の距離にある釣りスポットです。全体的に浅いため初心者には不向きかもしれませんが、全長が約500メートルある広い釣り場で、釣座の確保がしやすいポイントです。
近くに海水浴場や自然観察のできる沖ノ島公園などがあり、釣り以外のレジャーも楽しめます。
詳細は以下の記事でご覧ください。
▶沖ノ島護岸の釣り場を360度写真レポート│ファミリーフィッシングにも最適!
勝山港
勝山港は富浦新港から北へ20~25分ほどの場所にある港です。港の周りは岩礁帯と砂浜、河口域など異なる環境が入り組んだ海岸となっていて、ターゲットとなる魚種が豊富な釣りスポットです。
港の北側と南側にそれぞれ防波堤がありますが、いずれも外海側はテトラが入っているのと、内海側は船着き場となっているエリアが多く、子連れファミリーでも釣りがしやすい釣座はキャパが小さいのが難点となっています。
勝山港については、以下の記事で詳しく紹介していますので合わせてご覧ください。
▶勝山港の釣り場は狙える魚種が豊富!初心者からベテランまで楽しめるポイントを360度写真付きで紹介
千葉県のその他釣りスポット
富浦新港のある千葉県は、南房総だけでなく太平洋側や東京湾奥のエリアなど色んな環境の釣り場が豊富にあります。都内からアクセスしやすい場所や、逆に都内からは少々遠いが穴場な釣り場など特徴も様々です。
以下の記事では千葉県の釣りスポットの内、ファミリーフィッシングにもお勧めな釣り場を厳選して紹介しています。千葉県での釣行の際にはぜひご参考ください。
▶千葉の釣りスポット27選!都内からもアクセスしやすいファミリー向けのポイントを360度写真付きで紹介
富浦新港のまとめ
富浦新港の中ではメインの釣り場でありませんが、狭さとトイレまでの距離を我慢すれば良い釣りポイントだと思います。小さなお子さんがいるファミリーフィッシングの場合は北ケイセンのほうがオススメではありますが、北ケイセンは埋まっている場合は今回の東堤防も候補の一つとして覚えておくと良いでしょう。
釣り初心者の筆者家族でも、何度も満足の釣果を得られてるポイントなのでオススメです。
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